2013.02.14 [■就航地情報]
VOL.217:北海道のたからもの・旧国鉄士幌線アーチ橋梁群
立春も過ぎ、暦の上では春となりました。
まだまだ寒さ厳しい毎日ですが、何となく陽の光が少し濃くなってきたように感じます。もうすぐ春!春は行楽のシーズン♪♪ 列車の旅なんて素敵ですね!
さて、今回の北海道情報は、旧国鉄時代の鉄道橋のお話です。
歴史は森と共に再生し、橋はアートとなった
「旧国鉄士幌(しほろ)線コンクリートアーチ橋梁群」
旧国鉄士幌線は、大正時代に十勝内陸部の産業開発を目指して建設が始められました。
かつて、国鉄士幌線で使われたコンクリート造りのアーチ橋は、昭和10年代から30年代にかけて、現地の砂利や砂を原料として、背後にそびえる大雪山の渓谷美と調和するアーチ橋のデザインを採用して作られた第一級の鉄道遺産です。往時には、帯広から上士幌町の旧十勝三股駅まで78.3kmを結んだ鉄路は、十勝北部の森林資源と農産物の輸送に大きく貢献しました。
(タウシュベツ川橋梁は糠平湖の水位が低いと全体像を現す)
しかし、時代の流れにより1987(昭和62)年に運行が廃止され、その10年後にはコンクリートアーチ橋梁群は解体撤去の対象となりました。そうした中、北海道産業考古学会主催のシンポジウムがきっかけとなり、市民と産学官が連携して保存運動を展開。全国6,000人あまりの署名を集め、34橋梁を保存することができました。
現在、この地域は北海道長距離自然歩道に選定され、NPO法人などを中心として保存・活用が図られています。中でも、タウシュベツ川橋梁は、ダム湖である糠平(ぬかびら)湖の水かさが増えると湖面に沈み、水かさが減り湖面が凍結する1月頃から姿を現すため“幻の橋”と言われています。
自然ガイド付きの散策ツアーも行われており、雪の中で幻想的な風景をみることができます。
http://www.hokkaidoisan.org/heritage/035.html
(冬には、白い雪と背景の山々とのコントラストで幻想的な姿を見せるタウシュベツ川橋梁)
▼こちらから、糠平湖の水位の変化によるタウシュベツ川橋梁の様子をご覧いただけます。
(NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターのホームページです)
http://www.netbeet.ne.jp/~shizen/
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