2022.06.30 [ その他地域振興局食・農・旅農業農村支援センター ]
「自動運転田植機」の実演会を開催しました!
こんにちは。農業農村支援センターです。初夏を迎えて農作業も繁忙期となる中、普及指導員一同、農家の栽培技術支援のため、毎日のように現場活動を行っています!
さて、近頃は農業分野においても、機械等の技術革新がめざましく、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用したスマート農業技術の普及を当センターでも進めています。
農業機械でも、特に乗用の大型機械の操作は熟練者でなければなかなかできないような難しいものが多々あります。また、現場では、農産物価格の低迷や農業従事者の高齢化が進む中、低コスト・省力化や作業負担の軽減が重要な課題となっており、最先端の機械技術の導入による作業の効率化が望まれています。
そんな中、水稲栽培での最新の機械を知ってもらおうと5月24日に「自動運転田植機」による実演会を開催しました。「自動運転田植機」はその名のとおり、オペレーターの監視下のもと、無人で自動的に運転して田植えが行える機械です。いわゆる「ロボット田植機」です。
実演会は農業機械メーカーに御協力をいただき、駒ケ根市の(農)下平ファームの水田をお借りして、実際に田植作業を行い、参加者に見学していただきました。
参加者は農家・関係者等、約80名。上伊那地域では、これまでスマート農業技術の実証事業が行われてきた経過もあり、関心の高さが伺われました。
まずは、農業機械メーカーの担当者の方から田植機と手順の解説です。自動運転田植機にはGPSが搭載されており、位置情報をもとに走行にズレがなく精密な作業が可能で、超音波ソナーで人や障害物に近づくと運転を自動停止する安全装置も備えているそうです。
田植機に苗を搭載、農薬や肥料もセットして田植えと同時に散布します。
事前に有人運転で、水田をぐるっと一周してマップを作成。田植えの経路を割り出し、自動で走行ルートを設定します。
設定が終わったら、植え付け位置に移動。無人での自動運転開始です。
自動運転で田植え。人が乗っていません!
機械が水田の形状や大きさを考慮して、まっすぐ等間隔に苗を植え付けていきます。
参加者の皆さんも感心していました。自動運転田植機は高価ですので、「除草機などアタッチメントの取り付けなどにより汎用性が高まれば・・・」との要望がありました。
最後に先端技術担当広域普及指導員からスマート農業技術についての情報提供。田植機のほか、水田への自動給水装置、ラジコン草刈機やドローンによる農薬散布など様々なスマート農業技術が既に現場に導入されており、今後の生産性向上に期待したいものです。
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