い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

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ストレスチェック制度と森林セラピー

 

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会場内の100席のイスは、全国から集まった森林セラピストやセラピー基地の管理者さんで満席!企業コンサルタントの方や、スーツに木の名札の行政の方の姿もチラホラと。

新しいストレスチェック制度への関心と期待の高さがうかがえます。熱気に満ちた会場からは、「セラピー活動の幅が広がりそう」と期待する会話も聞こえてきます。

 

 

13時30分、いよいよフォーラム開始。主催者の挨拶でNPO法人 森林セラピーソサエティの瀬上理事長さんから、「ストレスチェックの義務化で、ストレスが多く、労働衛生の改善を求められる企業が出てくる。県の労基連と協力して、そのアフターケアに努められたい。また、地域創生事業に森林セラピーを取り入れて、新たな地域づくりにつなげていってはいかがか」とのお話しがありました。瀬上理事長さんは厚生労働省のOBで、医療・福祉・公衆衛生行政のプロフェッショナル。在職中には林野庁と森林医学研究にも取り組まれたそう。医療・森林・観光分野の関係者が同時に関わっているのが森林セラピーの特徴です。

 

3人の講師のトップバッター、EAP(従業員支援プログラム)システムズの松本社長さんから、ストレスチェック制度の解説。50人以上の労働者がいる事業場の事業者には1年に1回以上のストレスチェックの実施等が義務づけられ、今年の11月末までに1回は実施しなくてはならないとのこと。この制度は、うつ病など、労働者のメンタルヘルス不調の発生防止が目的で、検査結果は本人に直接通知され、高ストレスの人が希望すれば、医師による面接指導の実施と費用負担が事業者の義務となるという内容でした。

お医者さんとの面接の結果、必要に応じて対策を取ることになりますが、ストレス軽減のための処方箋にいかに森林セラピーを取り入れていただけるか?が話題になっていました。

 

2番目の講演は、立教大学の小口教授による「森林セラピーとメンタルヘルス・ツーリズム」のお話。心理学がご専門で、「観光心理学」などをご研究されているそう。岡谷市のご出身で、諏訪地方では珍しくない名字、とか、子どもの頃は森の中を駆け回っていたというエピソードを交えて話され、一気に親近感

 

従来のわくわくドキドキの刺激型のツーリズムに加え、自然環境でホッと安心できる癒し系のツーリズムが求められてきているとのこと。しかし、社員研修や社内旅行に取り入れられるには、どれだけ企業の経済的利益につながるかを説く研究結果を示すことがカギとのことでした。その点では、科学的な実証に基づいた森林セラピー効果は有利かも、とも。

 

3人目は福岡県から、うつ病治療で有名な徳永院長先生。先生が現れると、会場内が不思議と温かな雰囲気に包まれる感じに。部下に高ストレスを与える上司はともすると仕事が出来る人という場合もあるので、ストレスチェック制度で個人批判の対象となってはいけないが、改善に向けた話に踏み込めるツールになるのでは。また、制度の実施によって、どの職種が高ストレスかが明白になるので、国策への対応にも結びつくのではないかとのお話でした。

第3次産業が盛んな現代は、体は健康なのに脳や神経が疲れるストレス時代。体を動かしたり、五感の刺激を求める「体の飢餓」状態なのだそうです。ちなみに、院内の勤労者うつ病の患者さんは、自然を体験できた人ほど回復度が高い傾向にあるそうです。

お話をお聴きしていると、ますます、働く人のストレス軽減には森林セラピーが最適!という感じがしてきます。

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講演の後は、鳥取県智頭町で開発された森林セラピーアプリのご紹介。スマホで、智頭町での森林セラピーの様子や森林セラピーのコースを動画で見ることができ、なんと、日常のメンタル度も測定できるそうです。

ストレスを感じたら動画を見て、癒され度もチェックできるスグレモノ。智頭町で使えるクーポンもダウンロードできて、いよいよ疲れたときには本当の森へ行こう!につながる、ということだそう。アプリは無料配信中

 

近々、ストレスチェック制度で国が推奨している57のチェック項目にも対応するとのこと。来年度からは智頭町でも役場の皆さんが実施して、日々の気持ちを測って、メンタルダウンの傾向をモニターしていく予定だそうです。常に森林セラピーの最先端を走る智頭町さんらしい取組ですね

 

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