2016.03.11 [ 地域振興局 ]
“1日1組様限定のおもてなし” 農家民宿「月のもり」(辰野町)
信州伊那谷の最北端、辰野町横川の奥深い山あいの小さな隠れ家的な宿「月のもり」。お客様の大切な休日を、とっておきの料理と貸し切りの空間で味わっていただくため、1日1組様限定のサービスを提供しているオーナーの市川直美さんにお話をお聞きしました。
農家民宿 「月のもり」
– 東京から移住されたと聞きましたが?
移住のきっかけは息子のアトピーです。今、大学4年生の息子は生後3カ月から激しいアレルギーが始まりました。それもただの食物アレルギーじゃなくて、化学物質過敏症というものも含まれていて、農薬とか化学肥料にも全部に反応してしまいました。
それからは水道に浄水器を付けることから始まり、東京に住みながら農薬を使っていない野菜を取り寄せていましたが、金銭的な負担もありましたし、有機無農薬と記載されていても息子が食べると気管支などに蕁麻疹が出てショック症状で呼吸が止まってしまったこともあり、これは自分で食べるものを作らなければだめだと思い、まず農業をやろうと思って移住を考えました。
最初に移り住んだのは駒ヶ根ですが、もう少し田舎らしいところをと考え辰野町横川の渡戸(わたど)に移り、その3年後に今の場所に落ち着きました。
オーナーの市川さん
‐この場所(辰野町横川源上(みなかみ))を選んだ理由を教えてください。
ここに来て13年になります。実はここに落ち着くまではいろいろな地域を見に行きましたが、ここしかないと思いました。理由はいくつかあります。
一つ目は、奥深い山あいの集落なのにライフラインが整っていてゴミの収集や除雪もしてくれること。
二つ目は、山の湧水がダイレクトに使えたこと。
三つ目は、集落の上流部は行き止まりになっているので開発される心配がないこと。ケミカルなものが川に流れるのはNGですから。
そして一番の理由は、農作物が「F1種」の作物と交配しにくい環境にあったことです。「F1」は1代限りの作物ですが、私は農業を始めたときからF1種を使わず自家採取しながら農業をやってきました。実はこの集落は高齢で、作物の作り手も減ってきていて、将来的には私の求めていた環境になると見込めたからです。
ウッドデッキから見える田園風景
‐なぜ農家民宿を始めようと思ったのですか?
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