2012.07.18 [ 歴史・祭・暮らし ]
聖職の碑
はじめまして、地域政策課のYです。
1913年(大正2年)に起きた中箕輪尋常高等小学校(現箕輪中学校)の西駒ケ岳遭難事故を題材とした新田次郎原作「聖職の碑」の映画が、新田次郎生誕100年を記念して伊那市の映画館で上映されています。
映画館のロビーには34年前に公開された当時のポスターやスチール写真のパネルが展示されていました。
「小使室」の表示板は、映画のセットで使われていたものだそうです。
映画の前半は、学校での教育のシーンが中心です。先生方の教育に対する考え方ややり方には様々な違いがありますが、生徒をりっぱな大人に育て上げようという点では一致しています。
伊那谷の自然も美しいです。赤羽校長(鶴田浩二)は、妻と天竜川(?)の中州の石に座りながら、「信州は山と川ばかりだが美しい。信州に生まれて本当によかった。」としみじみ口にします。
その後、メインの37人による集団登山が始まります。この登山は、登山によってどんな困難をもはね返すことができる人間に育て上げようという赤羽校長の強い信念によるものです。
最初は天候もよく生徒も歌を歌いながらにぎやかに登山を楽しみます。しかしながら、突然、台風並の嵐が襲い状況が急変します。
そして仮小屋で生徒の一人が急死したことによってパニックに陥り、付き添いの青年団員や生徒たちがバラバラに下山し始めます。
猛烈な暴風雨をまともに受け、体力のない生徒やそんな生徒を守ろうとした赤羽校長の計11名が無情にも遭難死してしまいました。
遭難のシーンは正に圧巻で、固唾を飲んで画面に見入りました。
赤羽校長の自分を犠牲にしてまで、生徒を守り抜こうとする姿には胸が熱くなりました。
以前、原作は読んだことがあり、映画は初めて観ましたが、映画も原作に負けず劣らず感動します。また、伊那谷の風景も素晴らしいです。20日まで伊那旭座で上映していますので是非ご覧ください。
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