い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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初夏の信濃路に 【井月さんのこころ117】

鰹たたき鰯刺身

 そんな時期に井月さんが詠んでいる句です。

   直(ね)を聞て叱られまいぞ初松魚(がつを)  井月

 この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 松魚(鰹)は、黒潮に乗って鎌倉・小田原辺の沿岸へ回遊してくる若葉の候、釣って、す早く早飛脚で江戸に送った。江戸っ子は値段との相談なしで、驚くべき高価な初松魚を珍重し、女房を質に置いても買った。

 「流行医の玄関先や初松魚 井月」も、はやる医者で金回りがよいから初松魚を買っている。江戸にいた井月の若いころの作か。

  (初松魚・夏)

 初鰹といえば、「目には青葉山ほととぎす初鰹 素堂江戸時代前期の俳人山口素堂の句が浮かびます。この句も遡回その61(ほととぎす鳴く頃【井月さんのこころ61】)に登場しました。

  甘茶かけ子等願かけて灌仏会  青巒

     お日限さまも微笑みてをり  朴翆

  清浄の先に阿頼耶の目まとひか  青巒

     百垓とても足らぬ不可思議  朴翆

  ねぎ大葉山ほど盛って初がつお  詠人知らず

CIMG6228 (1024x768) 先週も登場した「目まとひ」は、人の顔などにまつわりつく小さな羽虫のことで、夏の季語。

 先週の辻地蔵尊の御札は、こちら。お日限りさまの左右に、出世、子安のお地蔵さま。

 今週の結びは、愚良子先生のこの句です。

 「春日愚良子句集」から

  耳の穴左右にありてほととぎす  愚良子

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