い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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善光寺御開帳に 【井月さんのこころ109】

 

   梅さくら杏ももももし(四)あわせに   青巒

 

 

  「春の駒」を井月さんが詠んでいます。

   桃さくや片荷ゆるみし孕馬  井月

 この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 馬に荷物を左右振り分けに付ける。均衡を保っている片方の荷がゆるんで落ちてしまいそうだ。馬は子を孕んでいて桃咲く今は産み月、大きな腹に荷物が痛々しい。桃の花の咲いた明るく華やかで美しい農村風景、そこにこんな馬がと、弱者、虐げられたものへ向ける眼。その観点のすばらしさ。

  (桃の花・春)

 日本三大桜名所は、弘前城(青森県)、高遠城址(長野県)、吉野山(奈良県)ですが、日本三大巨桜木といえば、三春滝桜(福島県三春町)、淡墨桜(岐阜県本巣市)、神代桜(山梨県北杜市)だそうです。………。

 ところで、善光寺さんの御開帳(4月5日~5月31日)の今年は、ほほ時を同じくして戸隠神社の式年大祭(4月26日~5月26日)が執り行われる年でもあります。天の岩戸神話にまつわる戸隠神社では、宝光社の御祭神である「天表春命(あめのうわはるのみこと)」が父神である中社の御祭神「天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)」に御対面する「渡御の儀」が5月6日に、中社と宝光社の御祭神が7年に一度、奥社の御祭神「天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)」に神業の数々を奉告される「奥社奉告祭」が5月17日に、宝光社の御祭神が中社からお還りになる「遷御の儀」が5月24日に行われます。今回の「渡御の儀」「遷御の儀」には江戸時代に造営された御神輿が修復して使われ、豪華絢爛に神幸行列が繰り広げられるとのことです。

 ちなみに今年、我が家に届けていただいた戸隠山御神饌(おみくじ)には 「第五十二番 天思兼命兆(あめのおもひかねのみことのうらかた) 『吉』 (前略) 遠くおもひはかりて幸福(さひはひ)を求むべし (中略) こころを尽くして後功有るとしるべし」 とありました。

 善光寺から飯綱の原を抜け、戸隠神社宝光社・中社・奥社へと至る参道「戸隠古道」は、善光寺と戸隠神社の両方をお参りしなければ片参りと言われ、古来多くの祈りの人々が歩いた両詣の道です。

 同じく善光寺さんと伊那谷(飯田市座光寺)の元善光寺も両方をお参りしなければ片参りと言われ、こちらも古来多くの祈りの人々が歩いた両詣の道です。桜や新緑を見乍ら、ぜひ伊那谷へも足を運んでください。

 更に、伊那市西箕輪の古刹 天台宗羽広山仲仙寺の本尊秘仏 十一面観音菩薩の60年に一度の御開帳が4月18日(土)から5月6日(水)まで行われます。今年は、平安時代 弘仁七年(816年)に慈覚大師によって同寺が開山し1200年を迎えるのにあわせ行われる特別御開帳です。

 開扉法要は、18日(土)10時20分開式で、法要終了後11時から「羽広獅子舞」の雌雄二頭の舞い合わせが行われるとのことです。本堂内陣参拝は初日は正午からで、会期中は9時から17時まで御開帳されます。なお、本堂の四天王のうち「持国天」「多門天」こちら(公益財団法人 八十二文化財団HP)から検索できます。)は、冒頭に記したとおり、信濃美術館で開催中の企画展へ出展されております。

 仲仙寺 開創千二百年 秘仏本尊御開帳は、勿論一生に一度の機会です。お見逃しなく。

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 写真は、伊那部宿 長桂寺の枝垂れ桜です。昨年の記事はこちら(遡回その57)

 今週の結びは、愚良子先生のこの句です。

「春日愚良子句集」から

 母の梅咲いて女房があと継ぎぬ  愚良子

 Kさんちの自慢の桜咲きだしぬ  愚良子

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