2012.08.16 [ 歴史・祭・暮らし ]
”だんごの神様”ってなんだろう?
”だんごの神様”が駒ヶ根にいる!?
そんな不思議な情報を聞いた私達「上伊那地域魅力発掘探検隊 歴史・祭・暮らしグループ」は、早速現地を訪ねてみました。
場所は、駒ヶ根市内の伊南バイパス「南田・経塚」信号を東へ入ったすぐ(ケーヨーデイツー駐車場隣)。あっ!ありました!!
立て札に書かれている物語は次のようなものでした。
「むかし、森番の源蔵という人の母親が病気になってしまいました。いまわの際に「だんごが食べたい」と切に願いました。
それを聞いた近所の婆さま、「それは気の毒じゃ、わしがたんとつくってきてあげる」と手作りの団子をつくって届けようとしましたが、途中で落としてしまい、団子にいっぱい土を付けてしまいました。
それでも、母親は喜んでそのだんごを一つ、二つ食べ、「ああうまい!もうなんにもいらん。お礼にわしが天国へ行ったら、病気で苦しんでいるひとを助けてやりたい。」そう言い残して逝きました。
それから後、その母親のお墓にお参りすると、病気が治り、子供は健康に育つ、との話が広まり、近所の人々のお参りが絶えないようになりました。そして、祈願が成就した節には、土の団子と白布の手ぬぐいを供えるのが習わしになり、いつからか「だんごの神様」と呼ばれるようになりました。」
だんごの神様は、その母親の墓碑でした。その亡くなった記録は安楽寺の過去帳に載っているとのことです。土だんごがたくさんお供えしてあります。毎年4月18日にはお祭りもあるそうです。
この心温まる話に興味をもった私は、さらに発掘を続けたところ、うれしいことに、”だんごの神様の願い”は、駒ヶ根で今も生きていることがわかりました。
市の図書館へ行くと、ありました!子ども達への読み聞かせ用の「だんごの神様」絵本。
(昭和52年、保母さんのグループによる手づくりです)
さらに、ゆかりの安楽寺へ行くと、先代住職が「百の倉より子は宝」との願いから昭和三十年に建立した「子育て地蔵尊」がありました。
さらにさらに、銀座通りではこの子育て地蔵を始めとした三地蔵を勧請し、昨年からは毎月第三土曜日に親子が集う場として「地蔵尊すくすく縁日」が開かれているそうです。
子育ての願いの新たなシンボル”三地蔵”
さて、これで今回の発掘は終了。私の足は自然と、駒ヶ根名物 光前寺参拝みやげ「護摩(ごま)だんご」へと向かうのでありました。めでたしめでたし。
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