2013.04.22 [ 食・農・旅 ]
中川村棚田復興プロジェクトによる酒造り
上伊那魅力発掘探検隊「食・農・旅」のN・Hです。
中川村は、「日本で最も美しい村」に加盟している、その名のとおりの美しい自然の中にある村です。この中川村に唯一ある酒蔵の米澤酒造さんが、地域の農家と共同して取り組む酒造りについて紹介します。
取材に応じていただいたのは、営業・企画担当の山下晃生さんと、蔵人の伊沢広海さんのお二人です。
米澤酒造は、創業が明治40年ということで、今年で106年を数える老舗の酒蔵です。
休耕田を復興しようと、今から8年前に、地元の農家20数名と共に、「棚田復興プロジェクト」を立ち上げました。中央アルプスが見渡せるたいへん景観の良い場所にある田んぼ、約40aに酒米を栽培します。
ここの酒米で作った酒を「おたまじゃくし」と命名しました。
その奇抜とも思える名称は、平凡ではつまらない、豊かな自然を連想し、インパクトのある名前にしようということで、この名前になりました。このラベルは蔵人の伊沢さんが自ら、イラストを描き作成されたのだそうです。
米澤酒造さんは、昔ながらの酒づくりをしているということで、米を蒸す釜、発酵させる桶など、歴史を感じさせる道具類があり、それらを使用しているということでした。
桶でもろみが発酵していました。発酵が終わると布袋にもろみを入れ、木の枠に重ねて重石をして搾ります。(写真のお酒はおたまじゃくしではありません)
酒づくりに大切なのは水です。アルプスから湧き出るこの水を守り大切に使っているそうです。
若い蔵人の伊沢さんです。酒造りへの情熱がうかがえました。
米澤酒造の商品です。「おたまじゃくし」は、数量も少ないことから、予約などで発売と同時にほとんどが売れてしまうそうです。
またおたまじゃくしの妹分として「たま子」が2012年に誕生しました。
「おたまじゃくし」の田んぼとは違う田で栽培した酒米で作ったもので、こちらも注目したいものです。
棚田プロジェクトは今年は少し面積を増やして実施されるとのことです。夢のある活動のこれからの発展を期待したいと思いました。
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