2014.06.21 [ 食・農・旅 ]
縒りが戻るように【井月さんのこころ66】
井月さんのこころ シリーズ その66
「信州の山 新世紀元年」に また、嬉しいニュースが届きました。
スウェーデンで開催中のユネスコ(国連教育科学文化機関)の会議で11日(水)深夜(日本時間12日(木)未明)南アルプスが「エコパーク」に新規登録されることが決まりました。
エコパークは、ユネスコが認定する「生物圏保存地域」で、生物多様性の保全、経済と社会の発展、学術的支援の三機能を持つ、自然環境の保全と利活用が共存する地域が指定されるもので、国内6か所目、世界262か所目の指定となります。
南アルプスエコパークは、3県10市町村に跨る「南アルプス世界自然遺産登録推進協議会」が、登録を推進してきました。
今年、南アルプスは国立公園指定50周年を迎え、5月24日に記念式典が伊那文化会館で開催されたばかり。また、秋には日本ジオパークに認定されている長野県の4市町村(伊那市、飯田市、富士見町、大鹿村)等で構成する「南アルプス(中央構造線エリア)ジオパーク協議会」を中心する実行委員会による南アルプス大会(全国大会)の開催が予定されており、その先は、南アルプス全体へのエリア拡大と「世界ジオパーク認定」への取組、更にその先の目標である「世界自然遺産登録」に向けて弾みがつきそうです。
11日(水)駒ヶ根市の光前寺を訪れ、遡回その64で紹介しました「社会福祉法人アンサンブル会」が納品した、県産ヒノキを使って製作された「ひのき畳」の施工のようすを見学させていただきました。
すがすがしい仕上がりで、庭園に面した和室に見事に調和していました。
6月7日衣替えの頃【井月さんのこころ64】
6月11日ひのき畳スツールの寄贈(社会福祉法人アンサンブル会)
さて、14日(土)15日(日)小野山林組合の役員旅行で南紀勝浦へ行ってきました。
梅雨時でもあり参加できるのか、一週間前まで天候に気を揉んでいましたが、願いが通じて好天。
熊野那智大社、青岸渡寺、那智大滝を見て、翌日は、船で「紀の松島めぐり」、そして熊野古道を一時間歩き、熊野速玉神社、鬼ヶ城などを巡りました。
お土産は、定番の干物。
というわけで、今週のお題は「鯵」です。
井月さんは詠みます。
ささ塩を振て客まつ小鯵かな 井月
この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
「老漁夫筥を提ぐる画賛」と注がある。「ささ塩」は聞き慣れない言葉だが、少しの塩か。小鯵に塩を振って来客を待つ。大きな鯵は、刺身・鮨種にするが、小鯵は、粉をまぶしてフライに、焼き魚に、骨毎食べられる。
この句、講談社『日本大歳時記』に、塩原井月の名で掲載。歳時記に載る井月作品の数少ない例。
(鯵・夏)
ホテルの窓から朝日が水平線に昇るのを眺めることができました。
沖の岩礁では釣り人が夜明け前から釣り糸を垂れていました。
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