2021.10.28 [ 北アルプス地域の自然・景観・名所 ]
壊れにくく長期的に使用できる森林作業道開設のための研修会を開催しました
北アルプス地域振興局林務課です。
長野県では、「社会変革、経済発展とともに実現する持続可能な脱炭素社会づくり」を基本目標とした2050ゼロカーボン達成に向けて様々な取組が進められています。
北アルプス地域振興局管内においても、間伐や主伐、再造林などの適切な森林整備を進めることによる二酸化炭素吸収機能の高度発揮を図るとともに、森林整備により生産された県産材の積極的な活用による木材中の炭素の長期貯蔵や、薪等の木質バイオマスエネルギーの使用により化石燃料の使用を抑制し二酸化炭素排出削減を目指すための支援や取組が進められています
こうしたカーボンニュートラルの実現に貢献するための「伐って、使って、植える」という資源の循環利用を進め、人工林の再造林を図るとともに、木材利用を拡大するための取組を着実に進めるためには、壊れにくく長期的に使用可能な森林作業道が欠かせないことから、今回、北安曇郡白馬村で企業組合山仕事創造舎が開設した森林作業道を会場として研修会を行いました。
当日は、あいにくの降雨でしたが、森林組合、林業事業体、市町村、地域振興局林務課から25名が参加しました。
研修会では、企業組合山仕事創造舎の橋本代表理事から、これまでの森林作業道開設の経験を踏まえて確立してきた線形検討の方法や現場での工夫などのポイントを、現場を踏査しながら説明いただきました。
当日は雨でしたが丸太による水切りの効果がよくわかりました
曲線部に設置された丸太により轍や路面の攪乱が防止されていました
また、長野県信州の木活用課職員から、無料で地質図やCS立体図等のオープンデータを使用できるスマートフォンを使ったWebGISサービスの使い方や、既存の図面や現場の状況から地形や地質を把握したり、湧水の可能性を予測する方法などについて説明がありました。
今後、壊れにくく長期的に使用できる森林作業道の開設が進められ、森林整備の推進と木材利用の拡大による循環利用のサイクルが確立されることにより2050ゼロカーボンがより一層推進されることが期待されています。
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