2021.06.22 [ 北アルプス地域の自然・景観・名所北アルプス地域の歴史・文化・暮らし ]
「わっぱらんど」までのお散歩!
こんにちは 農地整備課です。
大町市の温泉施設「上原(わっぱら)の湯」が主催した「みんなでぬるめまで歩こう!」と題したお散歩イベントに参加しました。
清々しい梅雨の晴れ間、「上原の湯」に集合した参加者は10数名。
ガイドは、館長の伊藤さん。アシスタントとして館長の息子さんと娘さんが案内してくれました。なんと父の日のプレゼントだそうです。
さて、最初は水田地帯を歩きます。上原集落は、戦後の入植でできた村で、50ha程のまとまった水田が開墾されました。傾斜がある地形のため、開墾には多くの苦労があったと聞きます。石も多かったのでしょう。土の畦畔とともに石積畦畔もあります。当時の苦労が偲ばれます。
上原集落、用水路の洗い場。お菜洗いでもしたのでしょうか。
上原の湯から1時間程で、目的地 上原(わっぱら)温水路(おんすいろ)「わっぱらんど」に到着します。
この施設は、農業用水路で、通称:「ぬるめ」と言います。この地域の水田を潤す水は篭川から引きますが、北アルプスの雪解け水を源とする水は冷たく、稲作には適していませんでした。開拓後数年後の米の収量は、1反(1,000m2)あたり4~5俵だったそうです。
しかし、「ぬるめ」ができたおかげで、冷たい水の温度が3℃上がり、収量が7~8俵になったそうです。このように稲の生育には水の温度が重要で、「1度1俵」とも言われています。
この「ぬるめ」は温水路とも言いますが、幅16m全長300mの施設で、この水路を流れる水は、水深が浅くゆっくり流れることにより太陽光により水温が上昇するしくみです。
県内でもめずらしい「ぬるめ」ですが、もう一か所は御影用水(軽井沢町)にあるそうです。
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