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「北アルプス広葉樹活用フォーラム」を開催しました ~現地研修会編~

北アルプス地域振興局林務課です。

大北地域の森林は、民有林面積の約7割を広葉樹が占めており、長野県内の他の地域と比べて広葉樹資源が豊富な地域です。

スギやカラマツといった針葉樹に加えて、この地域に豊富にある広葉樹資源を活用することにより、大北地域の林業を活性化することが出来ると考えており、この取組の一環として9月22日(木)に「北アルプス広葉樹活用フォーラム」を昨年に引き続き開催しました。

午前中は、フォーラムの参加者を対象に現地研修会を開催し、林業関係者や木工作家、行政関係者など50名ほどの方に参加をいただきました。
昨年のフォーラムでも現地研修会を行った「大町市平海の口の森林」を会場に、講師の株式会社山川草木代表の香山由人さんの説明を聞きながら、皆伐1年後の更新状況などを確認して、今後の育成方法などについて検討を行いました。

伐採から1年が経過し、切株や地面に落ちていた種から新しい芽が出てきていている様子が確認できました。

令和3年12月2日の様子

 

令和4年9月22日の様子

 

始めは切株から出た芽が成長していきますが、切株から出た芽は成長しても曲がった木に成長してしまうことが多く、薪やチップ材、キノコの原木などでしか流通できません。一方で、落ちている種から成長したものは真っ直ぐに伸びていくため、家具材などで使用できる木に成長します。真っ直ぐな木をたくさん育てるためには、種から成長する木がどのくらいあるかが重要になってくるとの説明がありました。
今後、どのような森林に育てていくのかを木が成長していく過程で見極めていく必要があります。

皆伐してから25年経った天然更新地では多様な樹種が生育していることが確認できます。これから伐採して利用していく時期に入りますので、長期的に用材として育てていくかなど利用方法を判断していくことになります。

ここでは、真っ直ぐで枝が高い場所にある広葉樹が多く生育しており、1970年頃から将来的に家具などで利用する木を残しながら間伐を行う広葉樹育成が行われてきました。
これまでは伐採した木は薪やキノコの原木として流通させてきましたが、5年ほど前に伐採したコナラはフローリング材として出荷しており、今後も用材生産をしながら長期的に森林を育てていくことになります。

参加された皆さんは講師の香山さんの説明をお聞きしながら、広葉樹の育成や活用を考える機会となり、有意義な現地研修会となりました。

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