2024.11.29 [ 大町保健福祉事務所 ]
【12月1日は世界エイズデーです】正しい知識をもってエイズを理解しましょう!
12月1日は「世界エイズデー」です。
エイズという言葉を聞くと、昔のように怖い病気というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、治療法の進歩により、HIVに感染していても、普段通りに暮らしながら健康な生活が送れるようになりました。この記事では、エイズの基礎知識と治療方法について分かりやすく説明します。
最初に、エイズの基礎知識を説明します。
- HIVとエイズの関係
- どうやって感染するの?
- 感染したらどうなるの?
HIVとエイズの関係
エイズは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスに感染することで発症する病気です。
HIVは、身体の免疫細胞を攻撃し、免疫力を低下させます。免疫力が低下することで、普段はかからないさまざまな感染症に感染してしまいます。このことをエイズの発症と言います。
どうやって感染するの?
HIVは、主に以下の経路で感染します。
HIVウイルスを含んでいる体液や血液が、粘膜や血液に入り込むことで感染します。また、HIVウイルスは以下のような特徴を持っています。
HIVウイルスは血液や体液の中でしか生きることができません。プールや温泉では、水や空気に触れてウイルスはすぐに死んでしまうので、人にうつることはありません。また、汗や涙、唾液にはごく少量のウイルスしか含まれません。HIVウイルスは、もともと感染力が弱いウイルスなので、ほんの少ししかウイルスが含まれていない汗や涙、唾液では他の人にうつることはありません。
感染したらどうなるの?
HIVに感染しても、すぐに症状が出るわけではありません。
初めの頃は、風邪のような軽い症状が出る人もいますが、多くの人は何も症状を感じません。しかし、そのまま放置すると、徐々に免疫力が低下し、さまざまな感染症にかかりやすくなります。この状態をエイズといいます。
日本と世界を取り巻くエイズの現状を紹介します。
- 日本の現状
- 世界の現状
- HIVとエイズに対する誤解
日本の現状
日本のHIV感染者とAIDS患者の年間の新規報告数の推移は以下のとおりです。
日本ではHIV感染者数とAIDS患者数は減少傾向でしたが、2023年はHIV感染者の新規患者報告数は669件で7年ぶりに増加しました。同様にAIDS患者の年間新規報告数は291件で3年ぶりに増加しました。
世界の現状
世界的に見ると、HIV感染者の年間新規報告数は減少傾向にあります。これは、予防対策の普及や治療法の進歩による大きな成果と言えるでしょう。
HIVとエイズに対する誤解
HIVやエイズに対して、まだまだ多くの誤解や偏見が存在します。例えば、「HIVに感染するとすぐに死ぬ」や「HIV感染者は近づいてはいけない」という誤った情報です。
このような誤解は、HIV感染者に対する差別や偏見につながり、感染者が安心して暮らすことが難しくなるだけでなく、HIVやエイズ撲滅への道が遠ざかります。
現代におけるエイズの治療方法を紹介します。
- 治療方法は?
- 治療の進歩について
- 治療を受けることの大切さ
どんな治療方法があるの?
エイズの治療には、抗レトロウイルス薬という薬が使用されます。抗レトロウイルス薬は、免疫細胞を破壊するHIVウイルスが身体に侵入するのを防いたり、増殖を防いだりすることで免疫細胞が正常に働けるようになります。
結果として体内のHIVの量を減らし、免疫機能を回復させることでエイズの発症を防ぐことができます。
治療の進歩について
抗レトロウイルス薬の開発により、エイズの治療は大きく進歩しました。かつては不治の病と言われていましたが、現代では適切な治療を続けていれば、病気の進行を遅らせ、健康な人と同じ寿命で今まで通りに生活することができます。
適切な治療を受けるためには、検査を受けてウイルスに感染しているかどうかを調べる必要があります。検査の受け方や受ける場所について説明します。
保健所で検査ができます
保健所では、HIV検査をはじめとする以下の性感染症検査を匿名・無料で受けることができます。
※検査の詳しい説明はこちらをご覧ください。
相談・検査は匿名・無料で、事前のご予約が必要です。HIV、梅毒は採血後2時間以内に結果が出るので、当日中に結果を知ることができます。クラミジアは結果が出るまでに2週間ほど時間がかかります。
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