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高原を彩るハーブ&ローズガーデン。夢ハーベスト農場

オールドローズをはじめとしたバラやハーブを栽培する『夢ハーベスト農場』は、軽井沢町と上田市を結ぶ浅間サンライン沿いに立地しています。フランスの「プロヴァンス」地方を彷彿とさせることから「信州のプロヴァンス」とも言われ、繁忙期には多くの観光客で賑わいます。

「紫の絨毯」と評されるラベンダー畑を筆頭に、彩鮮やかな花々が咲き誇る「高原のガーデン」が誕生した背景には、“世代を超えた物語”があります。夢ハーベスト農場をもっと深く知るべく、農場の小林拓美(たくみ)さん、千代子(ちよこ)さんご夫婦にお話をお聞きしました。

01佐久03夢ハーベスト農場(400ラベンダーと双子ちゃん)
1万株ものラベンダーが織りなす紫の絨毯

- 素敵なラベンダー畑ですね。どのくらい歴史があるのでしょうか。

(拓美さん)ありがとうございます。農場の畑は、昭和20年代に私の父(延平)が拓いた開拓地で、2.7ヘクタール(2万7千平方メートル)あります。昭和30年代には、主に白菜などの高原野菜を栽培しており、日本で一番おいしい野菜をキャッチフレーズに大阪市場へ卸していました。平成4年から徐々に「花」に転換して、今に至ります。

01佐久03夢ハーベスト農場(400オーナー)
夢ハーベスト農場に愛情を注ぐオーナーの小林延平さん

- 高原野菜を栽培されていたのですね。「花」を栽培していくことになったきっかけを教えてください。

(拓美さん)黒姫高原でみたラベンダー園の影響を強く受けています。当時は、ハーブが人気を集めており、私達もハーブが好きでした。ふと足を運んだラベンダー園で花々をみているうちに「こういう生活がいいなぁ」と憧れを抱きました。

父と母が中心となって行っていた高原野菜の栽培も歳を重ねるにつれて厳しくなっており、家族で話し合い、立地を活かして多くの方に喜んでもらえる「ガーデン」にしていこう!となったのです。私が仕事を退職するまでの間、父と母と妻がこの農園を支えてくれました。

 

- そうだったのですね。社名には「夢」という言葉が使われています。

(拓美さん・千代子さん)お越し頂いた方に、「夢を収穫してほしい」という思いで名付けました。好きな花々と触れ合って生活するというのは私たちにとって「夢そのもの」です。その夢を皆様と共有したいと思っています。

 

- 栽培している花々の種類や栽培における難しさなどを教えてください。

(拓美さん・千代子さん)当農場にはラベンダー、バラ、ハーブ、ブルーベリーと4つのガーデンがあります。ラベンダーは1万株、バラは約400種、ハーブは350種超、ブルーベリーは約200株を植栽しています。中でも、ラベンダー園は6月から8月にかけて見頃を迎え、ラベンダーが織りなす「紫の絨毯」をお楽しみいただけます。

気を付ける点はやはり天候でしょう。

農場で栽培している「グロッソ」というラベンダーは、比較的寒さに弱い品種です。5年前には冬本番の寒さと雪(水分)不足で全滅してしまい、今年の冬も同様に、ほぼ壊滅状態になりました。しかし、6月に植え替えをして秋には回復しました。本当に自然相手の難しさがありますね。

バラ園は父が好きな「オールドローズ」を中心に栽培しています。バラは1867年を境に「オールドローズ」「現代バラ」に大別されます。オールドローズの魅力は『香りとたたずまい』です。父もこの点に惹かれたんだと思います。バラは消毒や剪定など1年を通してやるべき仕事がたくさんあり、丹精込めてこれらの作業をしています。バラの栽培には知識も必要ですので、勉強も欠かせませんね。

01佐久03夢ハーベスト農場(400ラベンダー園2) 01佐久03夢ハーベスト農場(400ハーブ園) 01佐久03夢ハーベスト農場(400バラ園) (2) 01佐久03夢ハーベスト農場(400ブルーベリー園)
元気いっぱいに咲き誇る4つのガーデン

 

- ラベンダーをオリジナルの蒸留器で「フローラルウォーター(蒸留水)とエッセンシャルオイル(精油)」に加工して提供しているとお聞きしました。

(拓美さん)はい。ラベンダー栽培当初から、小諸育ちのラベンダーがどんな香りをしているのかエッセンシャルオイルを抽出してみたい!という思いがあり、蒸留を行っています。蒸留器は父が設計しました。そして、近くのウィスキー蒸留所の廃品なども活用し、小林鉄工所さんのお力をお借りしてオリジナルで製作したものです。

ここ10年、ハーブや植物のパワーを取り入れて毎日を豊かに健康に過ごしたいという方が増え、アロマにも注目が注がれるようになりました。このような時代の中で、『香料』と言う観点でラベンダーと向き合った場合、合成香料や輸入香料に負けない個性が出せるかが重要であると思っています。

これからも、長野県小諸市の豊かな自然環境とその恩恵を最大限生かした蒸留を行い、天然100%の確実な製品として、また、長野産エッセンシャルオイル(蒸留水)として認知して頂けるよう努力していきたいと思っています。

01佐久03夢ハーベスト農場(400蒸留器②) 01佐久03夢ハーベスト農場(400蒸留器)
ラベンダー園開園(1993年)当初からの念願が叶い、2006年4月に完成した蒸留器

01佐久03夢ハーベスト農場(400エッセンシャルオイル1) 01佐久03夢ハーベスト農場(400フローラルウォーター)
小諸産のラベンダーとオリジナルの蒸留器で製造される商品

- 蒸留器を用いた『フローラルウォーター』と『エッセンシャルオイル』の製造工程を教えてください。

(拓美さん)当農場の蒸留は、ラベンダーの蒸留方法として最も一般的な水蒸気蒸留法で行っています。釜の中に詰め込んだラベンダーに蒸気を通して、オイル成分を揮発させます。揮発したオイル成分はラベンダーの中を通り抜けた蒸気と一緒に、冷却槽で冷やされ、蒸留水と混ざった状態で出てきます。それをオイルと蒸留水に分けるのです。ラベンダーの品種などによって採れるオイルの量は多少異なりますが、1kgのラベンダーから6から8mlしか採れない貴重なものです。

作業工程の手順

(1)満開のラベンダーを刈り取っていきます。朝4時頃から作業を始めます。

01佐久03夢ハーベスト農場(400ラベンダー畑)
(2)刈り取ったラベンダーを蒸留釜に詰めます。蒸気が素通りしないよう、足で踏み固めてぎっしりと詰め込みます。

01佐久03夢ハーベスト農場(400蒸留作業) 01佐久03夢ハーベスト農場(400蒸留工程ラベンダー)
蒸気を送り込んで4時間、エッセンシャルオイルと蒸留水が一緒に出始めます。蒸留工房の中はラベンダーの香りで一杯になります。

01佐久03夢ハーベスト農場(400抽出作業)
1回の工程で、精油は約500cc~1.4ℓ、蒸留水は約180ℓ採れます。抽出したばかりのオイルや蒸留水は、香りに雑味が強いので密封容器に移し、冷暗所で寝かせ、香りを安定させてから販売します。

 

- 初めて蒸留した時は感慨深かったのではないでしょうか。

(拓美さん)実は、初めて蒸留したときは、エッセンシャルオイルが採れませんでした。『幻の1年目』の話です。現在は大幅に工程時間が短縮されていますが、当時(2006年)は一昼夜かけて蒸留していました。当時、父が蒸留の番をしていたのですが、仮眠をとっている間に貴重な精油が全てこぼれてしまったのです。(笑)今では懐かしい思い出ですが。

 

- そのようなことがあったのですね。取り扱っている商品や取り組みについて教えてください。

(拓美さん・千代子さん)当農場産のハーブや果実を中心に、ハーブティー・ジャム・ドライフラワー・お風呂用ハーブ・リース・ポプリ雑貨等、日々のナチュラルライフを楽しんでいただける様な商品開発に取り組んでいます。

01佐久03夢ハーベスト農場(400ショップ) 01佐久03夢ハーベスト農場(400ショップ②)
自社製造の商品が数多く並ぶショップ

また、今年から「ハーバリウム」の販売と教室を始めました。ハーバリウムとは、瓶の中に特殊なオイルとドライフラワー・プリザーブドフラワーを入れて作る鑑賞用のインテリア雑貨です。植物標本とも言います。徐々に劣化はしていきますが、移りゆく花の表情を楽しむことが出来ます。

01佐久03夢ハーベスト農場(400ハーバリウム)
移りゆく花の表情を楽しむことができるハーバリウム

「プリザーブドフラワー」も人気です。ドライフラワーと趣を異にしますが、生花のようなみずみずしさを楽しむことが出来ます。いずれもインターネットで販売しています。大切な方への贈り物などに喜ばれています。

01佐久03夢ハーベスト農場(400プリザ②) 01佐久03夢ハーベスト農場(400プリザ①)
生花のようなみずみずしさを楽しむことができるプリザーブドフラワー

また、観光で訪れてくださるお客様に、ここでしか味わえない、ここでしかできない体験をしていただくために体験型メニューの充実に力を入れています。昨年は、ブルーベリージャムづくり、リース作り、虫よけスプレー作り、ハーブティー体験、ハーブ染めを行いました。ハーブを日常の生活に取り入れたいが、「どうやって使えばいいのかわからない・・」というお客様のお手伝いをさせて頂いています。

 

‐  デザインについて、県工業技術総合センターの地域資源開発支援センター事業を利用したとお聞きしました。

(拓美さん・千代子さん)はい、当農場にはロゴがありませんでした。4年前、地域資源開発センターのご支援を受けロゴをデザインしていただきました。ロゴを決めることは、企業のイメージを明確にすることです。これに伴い、商品数も増え商品展開もしやすくなりました。そして、なによりスタッフのモチベーションが上がりました。ロゴを通して、客観的に企業としてのソフト・ハード両面を見直すことができ、将来の展望や展開が描けるようになったのです。やはり基盤は大切ですね。

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歴史やストーリーからイメージされたロゴ

- これだけは負けないという「強み」を教えてください。

(拓美さん・千代子さん)ラベンダーエッセンシャルオイルや蒸留水は100%ピュアな本物です。安心で安全な商品をご提案すること、これに尽きると思っています。そして、当農場は素晴らしいスタッフに囲まれていると自負しております。それぞれに勉強熱心で自分の世界を持ち、おおらかで心強い方たちばかりです。お越しの際は、スタッフとの会話も是非楽しみにお越し頂ければ嬉しいです。

 

農場をやってきてよかったと思う事や印象に残っている事を教えてください。

(拓美さん・千代子さん)花を通してかけがえのないたくさんの出会いをいただいたことです。中でも、小さい頃にご家族と共に来られたお客様が、「20歳になった、就職しました、結婚しました、子供が生まれました」と大人になっても来てくださいます。

なんて幸せな事でしょう。こんな時は本当に続けていて良かったとしみじみ思います。

ラベンダーは大切な人に贈る特別なお花の様です。「入院している大切な家族や友人の枕元に置いてあげたい・・」「介護を頑張っている友に・・」「元気を出してほしいから・・」今まで、何度となく静かに語られた言葉です。こんな時も、ラベンダーを頑張って育てていこうと思います。

 

- これから創業を目指す方へのアドバイスをお願いします。

(拓美さん)自己資金だけではできる事も限られてしまいます。行政や商工会議所等には有益な補助金もありますので、一度相談に行かれると良いと思います。フェイスブック等のSNSを上手に活用し、同業者・同世代同士つながりを持ち、情報発信することもかなり有効な手段だと思います。あとは「本気のやる気」です。何でもそうですが、一生懸命やる事が大切だと思います。周りはちゃんと見ていて、応援してくれたり、助けてくれたりする人が必ず出てきます。

 

- 今後の目標をお願いします。

(拓美さん・千代子さん)地産の魅力ある商品開発に力を注ぎ、ハーブの啓発活動を進め、企業としてレベルアップを図っていきたいです。また、既存ガーデンのバリアフリー化、ハーブやバラに特化した店舗・商品づくり、地産地消のメニュー・体験メニューの充実を図り、幅広い年齢層にお越しいただけるガーデンを目指していきたいと思います。あわせて、長野県ならではの良さも伝えていければと思います。

01佐久03夢ハーベスト農場(400喫茶ラテール)
地元のカラマツの間伐材を活用した喫茶ラ・テール

01佐久03夢ハーベスト農場(400ラベンダーソフト) 01佐久03夢ハーベスト農場(400メニュー)
農園で収穫した新鮮なハーブを使ったメニュー

 

- 本日はありがとうございました。

(拓美さん・千代子さん)こちらこそ、ありがとうございました。

 

ブログ記事作成|佐久地域振興局商工観光課(電話番号0267-63-3158)

 

企業情報(夢ハーベスト農場)

所在地   |長野県小諸市大字八満2154

電話番号  |0267-25-9255

ファクシミリ|同上

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