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Vol.17特集■「人形劇の町」でまちおこし飯田

飯田の人形劇文化を楽しもう

後ろは曹操。手前は誰でしょう?(分かるあなたは三国志マニア)

■映画?ゲーム?それとも「人形劇」?
ロマンあふれる壮大な中国の歴史物語「三国志」。
現在公開中の映画はもちろん、書籍や漫画、ゲームなどいわゆる「三国志モノ」は数多ありますが、30〜40代の方なら「人形劇」って方、多いのでは?

そうです!
1982年からNHKで放送された人気番組「人形劇 三国志」。劉備や諸葛亮たちが美しい人形で登場し、人形とは思えないいきいきとした動きは、子どもたちのみならず大人たちも魅了しました。
あの人形たちを手掛けたのが、人形美術家・川本喜八郎さん。
その川本さんの作品を集めた「川本喜八郎人形美術館」が、昨年3月、飯田市にオープンしました。



人形はかなりの大きさで、迫力がある
なぜ川本さんの美術館が飯田にできたのでしょうか?
実は、川本さんが、飯田に根付く人形劇の伝統や人々の想いに感銘を受けたのも、その理由の一つなんですよ。

今回は、世界的な人形作家の川本さんをもうならせる飯田の人形劇文化の魅力に迫ります!

■飯田の人形劇文化の源は?
土偶や埴輪(はにわ)など、日本人は古くから「人形」を作っていました。17世紀末には竹本義太夫や近松門左衛門らにより、江戸時代を代表する芸能として人形浄瑠璃が開花します。

飯田の地にも、ほぼ時を同じく上方の人形劇文化が入ってきます。
ここからが、飯田の人々のすごいところ。
「いっそ地元でやろう!」と、村人たちはお金を出し合い、人形を買い集めました。さらに、大阪や淡路などから技を学び、自分たちで座(人形劇のグループ)を作ったんです。

■地元で生まれた人形座
こうして飯田にできたのが、「今田人形」と「黒田人形」。
天竜川東の龍江地区に伝わる「今田人形」は、1700年頃からの歴史があります。
ろうそくの明かりだけで演じる幻想的な「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)」は必見の演目。

左:きれいな女性の口がガクンと裂けて蛇身の顔になる「清姫」
右:残っていた古いカシラを元に、さまざまな人形が復元されている


「黒田人形」は、天明年間(1780年頃)、淡路の人形遣いから操り方を教わってできたといわれます。
4月に下黒田神社・重要有形民俗文化財の舞台で上演される奉納芝居は、かなりの見ごたえです。

黒田人形伝承館のロビーには古くから伝わる人形のカシラや公演に使う人形が並ぶ

今も昔も、一度はじめたらどんどんのめり込むのが「信州人」の気質。
江戸時代、飯田の人々の人形熱はどんどんヒートアップ。幕府の禁令をもはねのけて公演してしまうほど、人形に熱狂していたそうです。


■世界に知られる人形の町へ
飯田市の人形劇への情熱の集大成が世界規模の「いいだ人形劇フェスタ」でしょう。
過去最大のスケールで行われた2008年のフェスタ。保育園の講堂や公民館の大広間、街角の路上まで130以上の場所が会場に。チビッコ達から海外のものまで大小250以上の劇団が参加し、なんと600回以上の公演が行われたんですよ。10日間の期間中、世界各地からのべ7万人の観客動員があった国際的な人形劇の祭典なんです。
もちろん今田人形・黒田人形の特別公演も行われ、「受け継がれてゆく伝統人形芝居in飯田」と称した通常ではなかなか見ることのできない、貴重な芝居を間近で見ることもできるんですよ。
期間中は町中が舞台となります

来年のフェスタも8月の予定。大人も子ども一緒に、街全体が人形で彩られるこの祭典、来年はどんな進化をするのか、今から楽しみですね。
フェスタまで待ちきれない!という人、かざこし子どもの森公園での「人形劇団ばんび」の公演(12月7日)など、飯田では人形関連のイベントも随時開催されていますのでチェックしてみてください。

人形が情熱で動き出す飯田に、足を運んでみましょう。

飯田市川本喜八郎人形美術館
今田人形については、こちら
黒田人形については、こちら
いいだ人形劇フェスタ

最初の写真で曹操の手前にいるのは、曹操の側近・夏侯淵(かこうえん)です。
分かりましたか?


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