2012.08.30 [■四季彩だより~信濃の国から~]
<VOL.194>四季彩だより~信濃の国から~
8月もあと一日・・・ 夜、窓を開けると、涼しい風に乗って虫の音が耳に心地よく入ってくる季節となってきました。
一歩一歩、皆さんのところへ秋は確実に近づいています。
今回は、大自然の中、四季の移ろいを見守りながら悠然と流れ落ちる「滝」の話題です。
(紅葉の大瀑布 左:権現滝 右:不動滝)
長野県須坂市の山中、根子岳(ねこだけ)と四阿山(あずまやさん)をそれぞれ源流として、四阿山の北麓の懸崖を流れ落ちる権現滝(落差75m)と不動滝(落差85m)の2つの滝を総称して、「米子大瀑布(よなこだいばくふ)」と呼んでいます。
米子大瀑布は周囲の風景と見事にマッチしており、長野県内では、「三本滝」(松本市)、「田立の滝」(南木曽町)とともに“日本の滝百選”に名を連ねています。
権現滝が轟音とともに豪快に落ちる男性的なイメージに対し、不動滝は柔らかなシルクの布を扇状に幾重にも落としたような女性的なイメージを持っています。このため、この二つの滝は、日本有数の「夫婦滝」としても有名になっています。最近では、米子不動尊が幸せを呼ぶ“パワースポット”に選ばれたこともあり、最近では「恋人滝」とも呼ばれ、人気が高まっています。
滝の下には、「米子のお不動さん」として親しまれ、人々の厚い信仰を集めている「米子不動尊」が祀られており、成田(千葉県)、菅谷(新潟県)とともに“日本三大不動尊”の一つと言われています。不動行者の水行の霊場としても知られており、夏には滝に打たれる白衣の行者姿も見られます。
米子大瀑布の対岸には、二筋の滝を一望できる台地があり、絶好のビューポイントとなっています。
この台地は、旧米子鉱山の跡地で、昭和に入り本格的な営業採掘がはじまり、月産1,200トンの硫黄を採掘した時期もありましたが、硫黄の需要の減少、石油化学工業の発展等の影響により、昭和35年に閉山されました。
滝の周辺にはトレッキングコース(所要時間:約2時間)も設けられており、森林浴を楽しみながら深山幽谷の壮大な自然の中に身を置くことができます。
雄大な自然の懐に抱かれ、悠然と流れ落ちる滝と季節の移ろいを堪能したあとは、麓の温泉で汗を流してみてはいかが?
長野県最大級の日帰り温泉施設である 関谷温泉「湯っ蔵んど」が疲れた皆様を湯けむりとともに温かく迎えてくれます。
「湯っ蔵んど」は、須坂市の南(仁礼地区)にあり、北信五岳と呼ばれる山々と須坂市・長野市を一望できるくつろぎの温泉施設です。
泉質は、単純温泉(低張性弱アルカリ性温泉)で、筋肉痛、神経痛、冷え性、疲労回復等の効能があるとされています。
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