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Vol76■信州の冬の定番 お茶に野沢菜漬け

「ちょっとお茶でも飲んでかねーかい」
近所の人が集まってお茶を飲みつつ世間話に花を咲かせる様子は、信州の農村のありふれた風景。信州の人はおもてなしの心で、茶をどんどん注ぎ足しますので、当然お茶請けもすすみます(笑)。
信州のお茶請け代表といえばやはり各家庭自慢の漬物。
そして今の時期の漬物といえば、なんといっても野沢菜漬けです!


「お葉漬け(おはづけ)」や「お菜」の名で呼ばれ、
信州では野沢菜漬けと呼ばれることの方が少ないほど


野沢菜漬けの本場は、スキーと温泉で有名な野沢温泉村。
野沢菜の原種を採取している健命寺(けんめいじ)の言い伝えによると、約250年前、八代目の住職が、京都や大阪の名産であった天王寺蕪の種を持ち帰って育てたところ、天王寺蕪とは違う、蕪が小さく葉が大きなお菜ができたそうです。これが後に野沢菜となり、今では信州を代表する漬け菜となっています。


健命寺の周囲にある野沢菜畑。春に黄色い花の絨毯が広がる。
貴重な寺種(一袋800円)を買うこともできるんですよ。

健命寺についてはコチラ≫(パソコン用)

野沢菜は9月頃に種をまき、11月中頃に収穫します。
何回か間引きをして野沢菜を大きくするのですが、野沢菜って長さ1mもの大きさになるんです。その大きさから「三尺菜」とも呼ばれています。
そして、珍重されているのが、種をまいてから1週間ほど後に一番間引きした芽。これを湯がいたものは「鯛の刺身より旨い」と評判なんです。
実際に一番間引きを目当てに野沢温泉村を訪れる人も結構いるんですって。


野沢温泉ではお菜を共同浴場で洗います。
温泉で洗うとしなやかになり漬け込みやすくなるそうです。

寒さの厳しくなった11月末頃が、野沢菜の漬け込み時期。お菜を揃えて樽に並べ、塩を振り、また並べて塩を振り…を繰り返し、樽に漬け込みます。ここに日本酒、焼酎、昆布、唐辛子、柿の皮などを入れるのですが、このさじ加減が各家庭の味となるわけです。

漬け込んだ野沢菜は1週間ぐらいで食べられるようになります。1ヶ月後ぐらいが一番おいしいといわれる時期ですが、あっさり、しゃりしゃりした浅漬け、酸味が強くなってくる終わりのころと、時期によって違った味を楽しめるのも飽きない理由のひとつかもしれませんね。
酸味がきつくなってきたら、油炒めがオススメ。塩抜きをした野沢菜を、細かく切り、油で炒めて、砂糖やお酒、唐辛子などを加えて味を調えます。こうして、ご飯にのせたり、チャーハンにしたり、おやきの具にしたりと、違った味わい方ができるんですよ~。
ほかにも、「ワタシのウチでは、これ!」というレシピをお待ちしています。


野沢菜のおやきは信州の二大伝統食が融合した一品
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