2015.01.23 [ 南信州の観光・自然・花 ]
魅力満載のローカル線!飯田線(18)水害と闘ってきた苦難の歴史「川路駅」
地域政策課のHKです。
飯田線シリーズ、今回は「川路(かわじ)駅」を紹介します!
(川路駅基本データ)
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無人駅
- ホーム 1面1線
- 場所 長野県飯田市川路
- 標高 377m
- 開業 昭和2年
- 一日平均乗車人員 58人(平成23年度)
川路駅の開業は昭和2年で、当時の駅名は「伊那川路駅」でした。
これは、当時すでに現在の”愛知県新城市川路”に「川路駅」があったためです。
昭和18年、各私鉄が国有化され、飯田線として統合された際、「川路駅」は「三河東郷駅」となり、「伊那川路駅」は現在の「川路駅」となりました。
川路駅は、天竜川に面した低地帯にあり、開業以来何度も水害に遭ってきた駅です。
特に、昭和36年6月、台風6号に刺激された梅雨前線により発生した豪雨災害は、「36災害」と呼ばれ、伊那谷で大きな被害を出しました。
飯田線も、各地で線路の流出、浸水、埋没などが発生し、全線復旧までは20日間を要しました。
川路駅も、天竜川の大洪水により周辺一帯とともに水没しました。
当時は、日本三大桑園と呼ばれ、桑畑が広がっていたり、駅前には商店街や民家がありましたが、いずれも大きな被害を受けました。
この災害を受けて、飯田市が周辺一帯を「災害危険区域」に指定し、駅周辺にあった住宅などは高台等へ移転したため、駅の周りは何もない寂しい風景となってしまいました。
その後、天竜川治水対策事業が行われ、その際に飯田線の線路の付け替えが行われ、川路駅も平成13年4月に現在の場所に移転しています。
その時に新築された、現在の駅舎がこちらです。かつては木造でした。
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