2016.12.14 [ 南信州の伝統・文化・史跡 ]
街並みハイク、まちづくり講演会がありました
途中、橋北地域の春草記念公園に立ち寄りました。ここは菱田春草の生家があった場所で、いまは公園として地域のイベントなどで利用されています。地元住民により公園が整備されており、地元住民の春草愛を感じられます。
続いて、飯田市仲之町まで来ました。ここは、飯田大火の延焼を免れた地域として残っています。そのため、仲之町には裏界線がないのですが、その代わりに歴史的建築物が多く残り、特に西洋建築が目立ちます。飯田地域に残る西洋建築物については、いずれブログで紹介できればと思います。
歩き始める前は、行程が約5キロあると言われてそんなに歩けるのかと心配になりましたが、案内を聞きながら、みんなで歩くとあっと言う間に歩き終わりました。裏界線を歩くことにより、少し昔にタイムスリップしたようなゆっくりとした裏界線タイムを味わえました。
まちづくり講演会
同日午後からは、『戦力的アーバンデザインによる地方都市の再構築』と題し、明治大学理工学部建築学科 佐々木宏幸准教授によるまちづくり講演会が飯田市勤労者福祉センターで行われました。佐々木准教授のこれまでの経歴の中で、特に海外での都市計画提案をしてきた業務内容について写真を交えてわかりやすく説明して下さいました。講演会の参加者は約70名いました。
前日から飯田市内の街の雰囲気を探りになって感じたことも話してくれました。飯田にしかない魅力がある。飯田市の可能性を考えて、将来を見据えた公共空間整備をすることが大切である。場所に適したストリート公共整備で他の建築物を誘導することで数年、数十年後に都市としての魅力を発揮することを伝えてくれました。裏界線、豊かな歴史の積み重なり、人形劇、伝統芸能など、飯田には魅力がたくさんあります。その魅力を活かした将来像を言葉だけでなく目に見えるもので表し可視化していくことが大切であると伝えてくれました。
長野県では、この美しく豊かな農村景観を保全・育成し、次世代に継承していくため、『長野県農村景観育成方針』を定め、景観育成活動を行っています。今回の街並みハイクの参加者の皆さんが、講師からの案内で聞いた飯田市の街の歴史、裏界線からみた風景にまつわる話などを、『語り部』となって、飯田市を訪れた訪問客等に景観の素晴らしさを伝え、景観育成活動につなげていければと思います。
※ブログ作成にあたり、飯田市歴史研究所 樋口孝彦氏作成 街並みハイク当日配布の案内資料より一部引用しています。
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