2015.08.27 [ 南信州の伝統・文化・史跡 ]
早稲田人形の繊細な動きに感動~南信州民俗芸能【2015夏】~
午後1時、開始を知らせる号砲が打ち上げられ神事が始まりました。
←白装束をまとい神事が進みます
早稲田人形の特徴は、神事色が強い三番叟(さんばそう)の奉納にあります(今田人形、黒田人形にはみられません。)。
初めて神様に詣でる乳飲み子を抱えた母親たちが昇殿し、白い裃と袴の白装束で身を覆った3人の人形遣いが笛や太鼓、蔭打ちに合わせて無病息災を祈願して神前に奉納します。
←三番叟(さんばそう)の奉納
神事が約40分で終了し、その後、午後2時から境内にある舞台において、人形芝居が行われます。
まず、総合学習で早稲田人形に取り組む阿南第一中学校の生徒による三番叟が披露されました。人形遣い、笛、太鼓等、自分の役割に真剣に取り組む姿がとても頼もしく感じられました。
←阿南第一中学校生徒の皆さんによる三番叟(さんばそう)の演舞
早稲田人形も、他の芸能と同様、会員の高齢化が進み、将来の継続に大きな不安を抱えています。子どもたちが地元の民俗芸能に取り組むことは、芸能の継承にはとても大切なプロセス。この中から将来の早稲田人形の担い手が育つことが期待されます。
さて、舞台はいよいよ保存会による芝居の開幕です。今回の演目は「鎌倉三代記 三浦之助別れの段」、計5体の人形が登場します。人形遣いの皆さんは、神事とは一転、全身黒ずくめのいわゆる黒子姿。一体を3人で操りますが、限られたメンバーのため1人で何体もかけもちしなければなりません。
詳しいあらすじについてはここでは省略しますが、太夫の語りと三味線の音色に合せて、話が進みます。
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