2023.07.27 [ 南信州の林業 ]
知ってほしい!治山ダム(えん堤)の効果
こんにちは。林務課治山係です。
梅雨明けからずっと、毎日暑い日が続いていますね。まさしく夏本番。
しかし、梅雨時期には全国各地で大雨による災害などのニュースが連日報道されていましたね。
飯田市南信濃では6月2日、1日の降水量は269.5ミリとなり、
観測史上一番の降水量となりました。
ちなみに気象庁による南信濃の6月データの平均値では(1999~2020の10年間)
一日降水量平均は8ミリ程度…月の降水量でも220ミリ。
くらべものにならない豪雨だったことがわかります。
南信州地域振興局林務課管内でも、6月1日から3日の豪雨の影響で17件の災害報告を受けました。
(令和5年7月19日時点)
近年では令和2年7月の豪雨災害も記憶に新しく、
その際に設置した治山ダムは今回の豪雨に対して大きな効果を発揮しました。
そのひとつである飯田市上村の「蛇洞沢」についてお話します。
蛇洞沢は中央構造線を横断する位置にあります。
図は地質を色分けしたものですが、色の多さからも複雑な地質であることがわかります。
特に紫色の箇所は「蛇紋岩」という破砕されやすく地滑りや崩壊が起きやすいという特徴があります。
(出典:hinataGIS)
令和2年の7月豪雨では既設のえん堤が破損し、土砂が流出し被害が出ました。
そこで破損したえん堤のすぐ下に1基、下流に3基の新たなえん堤を設置することになりました。
(施工時と今回の豪雨後の様子)
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