信州魅力人

信州の魅力、それは長野県内で頑張るつくり手たちの魅力。そんな魅力人の想いをお伝えします

日本トップレベルの溶接技術で世界へ

―現在は、技能五輪に向けて頑張っている若い方もいらっしゃいますよね。

21歳の若手社員が頑張っています。
彼は去年初めて大会に参加しましたが、その時に色々なことが分かりました。勉強したことを今年に活かそうという態勢を作っています。

―彼は今、溶接漬けの毎日ですか?

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そうですね。昼も夜も遅くまで黙々とやっていますよ。

他の仕事はせずに、業務として、ずっと溶接の勉強をしています。
技能五輪の課題は、ステンレス、鉄などで、指定のものを時間内に製作するんです。用意した板を、油を取るところからはじめて、それを組み立てていき、溶接して最終的には加圧の検査をします。耐圧でどのくらい耐えられるのかを検査します。
それを毎日毎日、課題として取り組んでいます。

―その若者も大変ですが、会社としても(仕事をさせないで練習ばかりさせているのは)負担も大きいと思います。技能五輪には余裕のある大手企業からの参加が多いと思いますが、御社から若手を送り出すメリットは?

負担を考えれば大きいと思います。しかし、溶接というのは会社全体にとって非常に重要な技術だと思っています。
去年参加して思いましたが、造船業や大手重工業から出てくる選手というのは日本でも何本かの指に入る人達が出てきています。技能五輪に参加することにより、技術の向上を目指しているのです。

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中ぐらいの技術で中ぐらいのものを持っている会社よりはいいと思うのです。トップレベルの技術をもっている人で溢れかえった中小企業だからこそ、お客さんがどんどん仕事を持ってきてくれるという流れのほうが、やっていて楽しいし、誇りを持ってできます。


「大事なのは、やる気です。」

羽生田社長がとりわけ大事にする「やる気」。「精神論、と笑われるかも知れませんが。」
毎年夏に開催され、50人近くの社員が参加する社内の溶接コンテストもその一例です。「そもそも溶接は職人の技なので、技術の継承が課題でした。」コンテスト前になると、通常業務が終わった後、練習に励む技能職の姿がみられるように、モチベーション向上にも一役かっているようです。

従業員およそ半分が、工場で働く技能職。
「ひとりひとりの技術が、ノウハウであり財産」と羽生田社長。コンビニやファストフードなどのマニュアルに落とし込める生産ラインとは「まったく逆」なのだとか。
若い技能者にも、羽生田社長のものづくりの魂が伝承されていきます。

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