信州魅力人

信州の魅力、それは長野県内で頑張るつくり手たちの魅力。そんな魅力人の想いをお伝えします

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全国ブランドのジャム・ワイン「田舎の豊かさ、心地よさ」を世界に発信

国内に39店舗、中国にも直営店を展開し、ワイン、ジャムなどを製造販売するサンクゼール。
「豊かな田舎の心地よさを、世界の人たちに知って欲しい」静かな笑顔で話すのは、東京生まれの久世良三(くぜ・りょうぞう)社長(61)です。
かつて飯山市の郊外・斑尾高原で経営していたペンションで好評だった、奥様の手作りジャムが創業のきっかけでした。

メイドイン信州のすごいものづくりをご紹介し、ものづくりを支える起業人たちの魅力に迫る「新・信州魅力人」。
4回目は、全国にもファンが多い信州ブランドへと成長した「サンクゼール」の久世社長をご紹介します。

生産から販売まで手がけるメーカーズブランド

―すてきななお店、美味しいジャムやワイン……。様々な点でこだわりを感じて、私もファンの一人です。どんな商品を作られているのですか?

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私たちはジャムで創業したので、ジャムが1つ目の柱になります。
その次に手がけたのがワインです。約10ヘクタールの自社畑で、シャルドネ、メルロー、ピノワール、それからカベルネという品種のブドウを主に生産しております。こちらが2つ目の柱になります。
3つ目の柱は、ガーリックトマトをはじめとするパスタソースやタレなどの調味料です。
4つ目は、ドレッシングですね。
パスタソースやドレッシングは売り上げもよく伸びておりますし、最近ですと、お酢を使ったドリンク、ビネガーも人気が出てきていますね。

―ほとんどの商品はこちら(長野県飯綱町)で生産されているのですか?

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そうですね。
基本的に、サンクゼールはメーカーズブランドです。メーカーが作ったものをいかにお客様に知っていただくかという意識でやっており、自社で作ることにこだわっています。

原料も毎年見直してよくしていき、作り方についても創意工夫を重ねています。基本的な年間の新商品比率は、直近ですと大体13%くらいに上がってきております。お客様はリピーターの方が多いので、できるだけ新しいものを常に出し続けたいと考え、新しい商品の開発にも力を入れています。

―メーカーズブランドというお話があったのですが、大手のクルマや家電などはそうかもしれませんが、実際に作ったものを販売まで一括でみるという業態は少ないと思います。御社の場合、ものづくりも、実際の販売もされています。さらにワインの原料になるぶどう栽培など農業分野もされている……。非常に特徴的だと思います。

そうですね。
日本の農業を活性化するためには、「6次産業化」することが必要だと言われています。
こちらに来て23年ぐらいになりますが、うちで6次産業をやっているのは、意識した結果でなく、無意識のうちに一生懸命やっていた結果です。

※6次産業
1次産業(農業や水産業)をしつつ、2次産業(製造・加工)、3次産業(流通・販売)にも進出している状態。

いいものを作っても販売できなかったり、そもそもお客様に知ってもらえなかったりすると意味がありません。最初の段階では卸100%だったものが、現在は直売店が39店舗できました。「プロダクトアウト」から「マーケットイン」※ですね。
一方的に作るだけではなくて、当然販売まで一貫してやらなくてはいけないのです。そのために、店頭で試食・試飲していただいて、私たちからお客様へ説明をさせていただき、私たちの思いや製品の良さを伝えながらファンを作っていく。現在はこのビジネスモデルに力を入れてやっております。

※1 プロダクトアウト
企業が自社の販売・生産計画に基づき、市場へ製品やサービスを投入すること。

※2 マーケットイン
消費者のニーズをまず汲み上げて、それを商品化して市場に出すこと。「まず顧客ありき」。

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―社長の、「ファンを作っている」という言葉に集約されていると思いますが、今や全国にもファンが多いですよね。北海道に住んでいる私の妻の両親もファンです。もともとは御社の商品を贈ったのがきっかけでした。「これなに?」と言いながら食べているうちに、すごくファンになって……。次にここ(長野県飯綱町)に連れてくると、「こんなところで作っているのね」と。裏にある物語を含めてものすごく好きになる。味がいい、ということは前提にはあるのですが。こうしたストーリーというか、ファン作りの仕組みがちゃんとできているのかなと思います。

ある意味では、外貨を稼ぐために県外にお店を出していますが、最終的には長野県、飯綱町の本社の実態が一番大事な部分です。
本社機能も長野県にありますが、ここに来るたびに新しい進化があって、魅力が加わっているというような、新しいもので充実させていきたいなと願っています。

ファンを魅了する“カントリー・コンフォート”

―ワイン、ジャム、パスタソースなど、美味しいものを全国に発信する一方で、このお店の敷地内にはレストランがあったり結婚式場やチャペルがあったりして、ここ自体がすごく居心地がいい気がします。

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私たち、社内の言葉では“カントリー・コンフォート”といいまして、田舎の豊かさ、快適さをお客様に体験していただきます。
何よりも、私たちが田舎に暮らして田舎で生活を楽しむ、あるいは仕事も田舎でやっていくということです。

特に私は大都市で生まれ育ったもので、若いときから田舎に魅かれて育ってきました。都会の方も、だいぶ疲れている方がたくさんいます。そういう意味で、私たち田舎に住む人間の役割としては、長野県に遊びに来てもらって、自然景観や環境や美味しい空気を楽しんでもらう。その中での大切な要素として、美味しい食べ物を誰しもが求めます。レストランを始めたのも皆さんに寛いでいただく快適な空間を自分たちで作り上げたかったという思いからです。一つの理想郷を作り上げたかったという思いはありますね。

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