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「長野県版レッドリスト(植物編)2014」を公表しました

こんにちは、ブログ編集スタッフです。

皆さんは「レッドリスト」を御存じですか?

レッドリストとは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の目録(リスト)で、特定の地域に生息または生育する野生動植物を「絶滅の危険性の高さの観点」から個々の種を評価し、リストにまとめたものをいいます。

長野県環境部自然保護課では、平成14年から順次長野県版レッドリスト(※)を策定しましたが、この約10年の自然環境の変化を踏まえ、平成24年度よりレッドリストの見直しを行ってきました。

※維管束植物編(2002)、動物編(2005)、非維管束植物編・植物群落編(2005)

見直しした結果、植物編について次のことが明らかになってきました。

まず、前回策定時のレッドリストと比較して、「絶滅のおそれのある種」に45種類の維管束植物が追加され、合計で804種がレッドリストに掲載されました。これは、長野県に生育する約3,000種の在来植物のおよそ27%に当たります。

また、蘚苔類・藻類・地衣類・菌類では21種追加され、合計で211種が掲載されました。
植物群落では、12群落追加され、合計で104種が掲載されました。

植物の絶滅の危険性が高まった要因として、次の3点が挙げられます。

1 開発や工事などの人間活動に伴う生育地の破壊や環境の悪化、植物の過度の採取

2 里地・里山地域の農耕地の放棄、半自然草原の減少、二次林などの手入れ
  不足など、人の関わりにより維持されてきた生育地の植生変化

3 ニホンジカによる食害等の急速な拡大


こちらの花は、「レンゲショウマ」という花です。今回の見直しにより、準絶滅危惧に追加されました。
里山環境の変化や園芸目的に採取により減少しているそうです。

一方で、前回策定時に「絶滅種」と指定された31種のうち、7種が再発見されるという明るい発見もありました。

地球上に最初の植物が誕生してから何十億年と経つ中で10年間はほんのわずかな一時に感じられますが、そんな時間でも、長野県の内側だけでもこんな変化が起きておりましたface08
私たち人間の自然への関わり方やニホンジカ等の増加による生態系の変化が、このような形で読み取れるのは不思議ですね。

植物編の改訂版の詳細は、次の県ホームページへのリンクをご覧ください。

なお、脊椎動物及び無脊椎動物については来年度に改訂結果を取りまとめ、公表する予定です。
皆様からの生息情報等を、こちらの電子申請にて受け付けておりますので、是非情報提供の御協力をお願いします。

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