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千曲川・犀川、野尻湖に、カワウはどれぐらいいるのでしょうか?

 2011年6月2日から9日に、千曲川・犀川及び野尻湖にあるカワウのコロニー(集団繁殖地)と集団ねぐらで、カワウの個体数と巣数などを調査しました。
 カワウは基本的に一夫一妻の鳥で、夫婦で巣作りから子育てまでおこないます。カワウは1ヵ所に集まって集団で営巣します。子育てをしないときも集団でねぐらをとり、早朝にねぐらを出て、夕方にねぐらに戻ってきます。そのため、ねぐらで個体数をカウントすると、そこに生息するカワウの数がわかります。

 千曲川・犀川水系には、以下の集団繁殖地とねぐらがあり、それぞれの調査結果は以下のとおりです。

 【集団繁殖地及び集団ねぐら】 3ヵ所
 ・飯山市瑞穂、千曲川大関橋下流右岸 6月7日 156羽、78巣、149ヒナ
 ・生坂村日岐 犀川日野橋下流左岸 6月9日 118羽、59巣、58ヒナ
 ・信濃町、野尻湖琵琶ヶ崎 6月7日 20羽、10巣、15ヒナ
 【集団ねぐら】 2ヵ所
 ・御代田町、湯川ダム上流左岸 6月2日 91羽
 ・長野市中条日高 犀川大安寺橋上流左岸 6月9日 46羽 

 ただし、【集団繁殖地及び集団ねぐら】の3ヵ所については、子育てをしていない鳥たちがもどってくる夕方まで調査していないので、その数は把握できていません。それらの個体をのぞいても約430羽、ヒナをいれると約650羽のカワウがいます。生坂村日岐では一昨年にはじめて子育てが確認され、今年も約60巣ちかくが確認されています。その動向を注視する必要があるように思います。

 飯山市瑞穂の集団繁殖地には、農政部園芸畜産課や水産試験場の方たちと行って、コロニーの中に入りました。急傾斜地で巣が低いものでも10mもあり、なかなか繁殖抑制などの対策をとるのが難しい印象でした。

 今後も調査は続けていきますので、また報告したいと思っています。


カワウの巣と親やヒナたち(飯山市瑞穂)


カワウの集団繁殖地(生坂村日岐)

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