こんにちは。
技術経営普及課のおふねです。
長野県には現在約200戸弱の酪農経営体があります。長野地域には戸隠牧場や山田牧場などの魅力的な観光牧場がありますね。
牛がいる牧場や畜舎は標高の高いところに多いですが、寒い冬でも牛たちは季節に関係なくお乳を出してくれるので、酪農家さんたちの努力もあり1年中新鮮な牛乳を飲むことが出来ます。そんな中で、ふと疑問に思ったことがありました。
「長野の寒い冬に、しかも標高の高いところで、牛たちは寒くないの?」
実は牛たち、寒いのが得意なんです
日本で最も多く飼育されている乳牛は、黒ぶち模様が特徴のホルスタイン種です。ホルスタイン種の故郷はドイツ北部にあるホルスタイン地方で、オランダの北部で乳牛として品種改良されたと言われています。
ホルスタイン地方のすぐ南に位置する都市ハンブルグは、年平均気温が9.7℃、夏の平均最高気温も22~23℃程度と、とても涼しいようです。長野市の年平均気温が11.9℃なので、長野の冬はむしろ過ごしやすいと感じているかもしれません。
また、牛は反芻動物と呼ばれる家畜で、胃を4つも持っています。第1胃から第4胃と呼ばれていて、第4胃が人間と同じ機能を持っています。第1胃~第3胃にはたくさんの微生物が住んでいて、牧草を発酵・分解して栄養素に変えてくれます。この時、発酵熱が発生するので、牛の体温は38~39℃と人間に比べて高いです。
写真:戸隠牧場 夏の様子
これらの秘密があって、牛たちは涼しい気候でもむしろ快適に過ごしているようです。
夏は暑くてストレスを感じるため、1日に出すお乳の量が減りますが、冬~春にかけて増加し、加えて乳脂肪やたんぱく質などの成分も増加します。
牛乳に旬があるとすれば冬だと言えるかも?しれません。
寒い冬でも元気にお乳を出してくれる牛たちですが、我々の牛乳消費量は冬になるとかなり落ち込みます。
牛たちや酪農家の皆さんを応援するためにも、冬こそぜひ牛乳や乳製品を楽しんでみませんか?
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