地元では「東山」とか「うつくし」と呼んでいる美ケ原高原へ行ったことがありますか?
いつからこのなんとも響きのよい「美ヶ原」と呼ばれているか定かではありませんが、
昭和に入ってからこの「美ヶ原高原」の名前が定着していったようです。
山頂の近くまでは、車で簡単にアクセスが容易で、「高原美術館」、「美しの塔」など休日は、人でごった返す中信地域を代表する観光地となっているのです。
今回は、車ではなく、徒歩で三城(さんじろ)牧場から百曲がりを経て頂上に行くルートを紹介します。景色も車でのアクセスとまた違う静かな景色が楽しめると思います。
今日は、10月22日、まず三城牧場近くの白板壁と赤屋根が目印の山荘下の駐車場を出発です。
目印の山荘(食堂?)
県有林(長野県で管理している)境にある東屋が目印の広小場に到着、ここで一息、周りは広葉樹も多く、立派なモミの巨木も見られます。今年は、紅葉がいまいちとの情報でしたが、10月中旬で少しは紅葉を楽しめました。(11月に入るとカラマツの紅葉が見頃です。)
11月になると落葉松(カラマツ)も色づきます。
さて、ここからがつづら折の百曲がりが始まります。道はすごく整備され、諏訪地方から佐久地方にかけてよくみられる鉄平石が道全体に敷詰められていて、快適な徘徊ができます。
この平べったい石が鉄平石
ちなみに、鉄平石とは、諏訪から佐久地方に多く見られる安山岩質の平べったい石で、庭石にも使われているものです。
山頂付近では、薄くはがれる前の亀裂の入った状態(業界用語で板状節理という。)の岩もよくみられます。もともと火山であり鉄平石のほか火山系噴出物も見られ、何百万年前のかつての火山活動や造山活動を勝手な想像を膨らませながらの徘徊は時間を忘れさせてくれます。
板状摂理の岩
山頂(王ケ頭ホテルと鉄塔が目印)
台上のピーク近くなると高木もなくなり景色が一変します。頂上の王ヶ頭、ちょっと先の王ヶ鼻からは360度のパノラマです。
ここまでくると観光客の皆さんもちらほらと見られますが、朝早くなら人の往来も少なく、静かな徘徊が楽しめ、頂上からの眺望は、冠雪した北アルプスはもちろん、御嶽山、乗鞍、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳、諏訪湖、浅間山系、そして遠くには富士山もくっきりと見渡せます。
【松本平をバックに北アルプスの展望 と 山頂標識】
日本百名山の著者は「百の頂には、百の幸あり」とおっしゃっていましたが、同じ山でも、アクセスが違うだけで、いろいろな楽しみ方や、新たな発見もあるかも・・・一度徒歩で徘徊してみては?
そうそう、ここ美ヶ原も「日本百名山」の一つなのです。
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