2014.06.06 [ 自然・観光地 ]
ぶらり束間の温湯
古代から「束間の温湯(つかまのゆ)」の名で、有馬温泉や道後温泉と並ぶ名湯として知られる美ヶ原温泉を探訪して来ました。
松本市郊外、美ヶ原山麓にあるこの温泉は、昭和30年代に美ケ原温泉と呼ばれる以前は、山辺の湯、白糸の湯、束間の湯と呼ばれていました。
温泉は湯の原、御母家(おぼけ)、藤井の三つに分かれていますが、そのうち湯の原は、日本書紀に登場する「束間の温湯」であるといわれています。天武天皇は、この束間の地へ行幸を計画されたのではないかと記されています。
湯の原の薬師堂には平安時代の歌人の源重之の歌碑があります。重之は国司とともに信濃に下向した折、眼病にかかりましたが、この温泉で湯治をして癒やすことができました。
江戸時代には菅江真澄、近代に入っても島崎藤村、折口信夫など文人墨客がこの地を訪れ、小説や歌の題材となりました。「文学の小径」も整備されています。
温泉の周囲にはぶどう畑が広がり、松本地域最古級の辻堂の道祖神など見所がたくさんありますよ。
古い面影を伝える旅館も連なり、とある宿でジビエ料理、山菜を堪能しました。古代に浸れる小旅行をお試しください。
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