2014.09.03 [ 自然・観光地 ]
ぶらり崖の湯
鉢伏山山麓の崖の湯温泉と周囲の文化財を巡って来ました。
崖の湯温泉は、鎌倉時代に崖崩れが起きてその断層から温泉が湧き出たことに由来するといわれています。北アルプスの眺望も抜群で、温泉に通じる道々にホタルブクロ、ユキノシタ、ツユクサなどがひっそり咲いていました。
崖の湯温泉の少し北に古刹牛伏寺があります。唐の玄宗皇帝の命により大般若経600巻を善光寺へ納めようとして、運んだ牛がここで倒れて、本尊十一面観音の霊力を知ったことからこのお寺の名前がついたということです。信濃三十三番の第二十七番札所になっていて、この日も巡礼者が観音堂の前で般若心経を唱えていました。
牛伏寺の傍らを牛伏川(うしぶせがわ)が流れていて、寺の少し上流にフランス式階段流路があります。土砂災害を起こす水の流れを制御するために大正7年に建設されました。工事の指導者池田圓男がフランスで学んだ工法を用いたことからフランス式となったわけです。一昨年近代化遺産として重要文化財に指定されました。一つ一つの石を人間の手で組み合わせた技の結晶です。
牛伏寺を西に下った内田の地に馬場家住宅があります。江戸時代、馬場家は多くの田畑を有し諏訪藩と親しい関係にありました。表門を潜ると本棟造の豪壮な主屋が姿を現します。時節柄七夕飾りが色を添えていました。文庫蔵には、15代当主馬場称徳の旅行鞄などが展示されていました。称徳は明治大正時代の外交官で、メキシコの日本人移民を救ったことで知られています。
松本市郊外の崖の湯へぶらり旅をしてみませんか。
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