今年で25年目の『拾ケ堰(じっかせぎ)見学会』は、
安曇野市内の小学4年生を対象とし、
要望のあった7校、約700名の児童に
「世界かんがい施設遺産」である地元の農業用水路
拾ケ堰(じっかせぎ)を学んでいただくよう開催しています。

拾ケ堰 じてんしゃ広場からの眺め (今回の見学会ルートには入っていません😯)
安曇野市教育委員会が主催していて、
土地改良区、安曇野市耕地林務課と一緒に
我々農地整備課も説明の一部を担っています。
拾ケ堰(じっかせぎ)は、
延長15㎞、勾配 1/3,000、標高570mの等高線上に沿って緩やかに流れる農業用用水路です。
安曇野は、烏川・黒沢川・梓川などが絡む複合扇状地形のため、水が地下にしみ込みやすく、かつては荒野でした。
近くの梓川は水争いがあったため、遠くの奈良井川から取水する計画を立てました。
そして工事の許しをもらうため、農民は松本藩に何度も足を運びました。
ついに1816年(文化13)、延べ67,000人を動員し、わずか3か月で完成させました。
・『疏水百選』(平成18年)に選定。
・『世界かんがい施設遺産』(平成28年)に登録。
200年経った今も約1,000haを潤す地域の大切なかんがい施設です。
では、拾ケ堰(じっかせぎ)サイホン出口に参りましょう。
おや? 大きめな小学生ですね😅
実は、農地整備課職員全員が説明を担当するので事前にリハーサルをし、手順の確認をしています。
一応、原稿は用意されていますが、拾ケ堰(じっかせぎ)を題材に、
三者三様、十人十色、多種多様で農業土木愛にあふれた説明が繰り広げられます。
児童の興味を引く”つかみ”の追及に余念の無い職員も、、、
有意義な見学会になるよう皆真剣に取り組んでおります。
見学会が開催される前の
4月18日(金)には、拾ケ堰(じっかせぎ)の関係者により、奈良井川の取水工(頭首工)で水神祭が行われ、今年度の五穀豊穣無病息災を祈願しました。
(拾ケ堰見学会が滞りなく開催されることを併せてお願いしました。)
そしていざ本番!
児童からも活発に質問が出て、良い雰囲気で進んでいます。
25年拾ケ堰(じっかせぎ)見学会を続けていると、小学4年生の時に見学会に参加した児童が成長し、
農地整備課職員として児童に説明を行う!という嬉しい事例に立ち会えることもあります。(かんがい施設だけに感慨深い。。。😅)
今後も末永く事業が続いて
地域の農業用水路を少しでも身近に感じていただければ幸いです。
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