来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

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計量女子の計量検定所日記「皮革面積計の定期検査に行ったんだに」

こんにちは!計量女子です。
今回計量女子は、とある特定計量器の定期検査に立ち会うため、検定・検査課の職員に同行して飯田市へと向かいました。
(ということで、今回のブログのタイトルは飯田弁です。)

おいでなんしょ(いらっしゃい)飯田

計量法では、計量して販売されることの多い消費生活関連商品で、消費者保護のために適正計量の規制を課すことが適当なもの29種類を「特定商品」として定めています。
特定商品のほとんどは質量か体積で計量されますが、今回ご紹介する動物の皮革(原皮並びにわに革、とかげ革、へび革及びかめ革を除く。)については、面積で取引されます。

特定商品の中でも「面積」で取引されることとなっている皮革

皮革は動物由来の生産物なので、その形状は一定ではありません。
この面積をどうやって正確に計るかというと、「皮革面積計」という計量器を使って算出します。
皮革面積計は計量法で定める特定計量器として年に1回の検査を受けることとされており、本県では毎年11月に定期検査を実施しています。
現在飯田市内では3台の皮革面積計が稼働しており、今回は所有する企業様にお願いして写真を撮らせていただきました。

なぜ飯田市に皮革面積計があるのか(皮革産業が根付いたのか)、その理由をご説明します。
長野県の中でも、伊那谷では昔から馬の飼育が盛んに行われていました。歴史を遡ると、古くは大和朝廷に馬を献上していたという記録が残されています。
天竜川水系から得られる水源が豊富だったこと、伊那谷特有の地形である河岸段丘の形状(田切地形)が馬を飼育するのに適切だった(馬が逃げづらい)ことなどの理由により、馬の産地になったといわれています。

農作業や荷物の運搬に従事する馬は、年を取って働けなくなると、最後は人間の食料になりました。伊那谷で「馬刺し」や「おたぐり(馬の腸の煮物)」が今でもよく食べられているのはその名残です。
食料となった後に余った馬の皮も捨てずに再利用していたことは想像に難くありません。
そのような土地柄に加え、戦時中に東京の皮革製造業者が疎開してきたことが、飯田に皮革産業が根付くきっかけとなりました。
飯田市というと「水引」「りんご」「人形劇」「丘のまち」のイメージが強いですが、実はランドセル、靴、鞄などの皮革産業が昔から盛んな土地でもあるのです。
(ちなみにこの皮革面積計、飯田市以外では東京都など数か所にしか存在しないそうで、皮革面積計がない某県計量検定所のホームページでは「皮革面積計って何?」とわざわざQ&Aコーナーで紹介されるほど全国的にも珍しい特定計量器です。)

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