2014.02.06 [ 文化・伝統 ]
松本地域の伝統工芸『松本押絵雛』
ちなみに押絵はお雛様に限りません。忠臣蔵や川中島の合戦といった歴史上の出来事を題材にしたもの、桃太郎などの昔話を題材にしたものなど、多種多様です。
店内には明治時代に作られたもの、お店で新たに製作したものを含めて本当にたくさんの押絵を見ることが出来ます。
実はベラミ人形店さんにある伝統工芸品は押絵雛だけではありません。
春はひな祭り、じゃあ夏は何があるのか?‥‥七夕でしょ!
松本平には江戸時代中期より前から独特の七夕人形が伝わっており、なかには国の重要有形民俗文化財に指定されているものもあります。
七夕人形の種類は最も一般的な『紙雛形式』(写真左側)、本物の着物をかける『着物かけ形式』(奥)、素朴な『流し雛形式』(右から2番目)、毎年一枚ずつ紙衣を重ねていく『人がた形式』(右端)の4種類があります。
これらをなるべく風の通る軒下に吊るして飾り、風で厄を吹き払ってもらう厄落しとして使います。
松本平から糸魚川方面へと延びる千国街道(いわゆる「塩の道」)では、七夕の日になると街道沿いの家々に七夕人形が飾られる風景を見れるそうですよ。
(因みに松本の七夕は一ヶ月遅れの8月7日、ひな祭りは4月3日)
おまけにもう一つ、こんなものもありました。その名も『松本姉様人形』
これは女の子の遊び道具として紙や布で作った小型の人形で、日本髪の美しさを強調するために後ろ向きを正面とする日本特有の形の人形です。(目や鼻はありません)
色鮮やかな着物をとおして城下町松本の昔の生活や風俗を感じることもできます。「見返り美人」なんて言葉がありますが、雅な後ろ姿が無限の想像力を膨らませますね。
しばし妄想にふけっていたら「こんにちは~」という声が。
このお店には全国から人形好きが訪れますが、今回の取材中にも観光客の方々がはるばる遠方からご来店されました。
写真左手は三村さん夫妻の息子さんで店主の隆彦さん。お店を訪れると人形について丁寧に説明してくださいますよ。(基本的に水曜はお休みなのでご注意ください)
時期は未定ですが今後何点か人形をお借りして、松本合同庁舎の県民ホールに展示させていただくことになりました!合庁ユーザーの方は要チェックですよ
「待てないよ!」という方は是非ともお店に入って松本の伝統工芸を堪能してください
【ベラミ人形店みむら】
住 所:松本市中央3-7-23
電 話:0263-33-1314
営業時間:平日9:00~19:00/日曜祝日10:00~18:00
定 休 日 :水曜日
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