松本市の大手5丁目、女鳥羽川を挟んでイオンモール松本の北に蔵を構える老舗蔵元「善哉酒造」。創業は江戸時代末期とお聞きし、北アルプスの麓・松本平の風土とともに、長い年月をかけて酒造りを続けてきた蔵です。
そんな歴史ある蔵で、今回初めて開催されたという「蔵の見学ツアー」に参加してきました。参加者は十数名ほど。蔵人の方に案内をいただきながら、仕込みの工程ごとに場所を移動し、丁寧な説明を受けることができました。

印象的だったのは、その手仕事の多さ。
機械化が進んだ現代にあっても、ここでは一本一本の酒に真摯に向き合う姿勢が貫かれており、丁寧な仕込みの様子を間近に感じることができました。
松本平で醸される酒の背景には、恵まれた自然環境があります。
周辺の山々の雪解け水を源とする清らかな伏流水、そして盆地特有の厳しい寒暖差。この環境が良質な信州産米を育て、酒造りの土台を支えています。
代表銘柄である「善哉」という名は、仏教語に由来し、「よい、まったくそのとおり」といった肯定や賛嘆を意味する言葉だそうです。
口にした人が思わず頷き、「善哉」と声に出したくなるような、心から満足できる一本を目指して醸されているとのこと。
その言葉どおり、素直に心を満たす誠実な旨みが印象に残る酒でした。
また、蔵の玄関先には「女鳥羽の泉」と呼ばれる湧水があり、自由に汲むことができます。
この日も地元の方でしょうか、三々五々ペットボトルやポリタンクを持ち寄っては湧水を汲む姿が見受けられ、地域に根ざした存在であることを実感しました。

店舗の中に足を踏み入れると、どこか懐かしい昭和の空気が漂い、まるで子供の頃、親戚の家を訪ねたような温もりを感じました。古い建屋の中で営まれる酒造りに触れながら、「与えられた時間を酒造りのために使う」という、実直なものづくりの原点のようなものを垣間見た気がしました。
静かに、そして真っ直ぐに酒と向き合う蔵。
その空気に触れた一日は、日常を少しだけ豊かにしてくれる、そんな時間でした。

「製麹」を行います。

熟成したもろみを搾ると酒粕が残ります。
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