来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

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計量女子の計量検定所日記「日本国キログラム原器のお話」

こんにちは!計量女子です。
11月は計量強調月間ということで、計量検定所の廊下には各団体が作成したポスターが張り出されています。

中でも目を引くのは、(一社)日本計量振興協会作成のさかなクンポスター。
背景にはお魚とメジャーのイラストが配置され、正しくはかることの大切さをさかなクンが楽しげな様子で伝えています。
松本合同庁舎1階ロビーに貼りだされていますので、来庁の際には是非ご覧ください。

また、ポスターと同時にパンフレット「計量のひろば」も作成されています。
日本計量振興協会が計量の大切さについて広く周知を図る目的で作成している広報誌で、毎年この時期になると各地の計量イベントで配布されています。(インターネット上でもご覧になることができます。)
日本計量振興協会「計量のひろば」バックナンバー(別ウインドウで外部サイトが開きます。)

今年の「計量のひろば」は、日本国キログラム原器(フランスにある国際キログラム原器と全く同じ材料で複製し配布された、日本国所有の原器)が国の重要文化財に指定されたことと、新しいキログラムの定義について特集されています。

現在のキログラム(kg)の定義は、国際キログラム原器の質量ではなく、原子一個の質量に関連する物理定数「プランク定数」を基準とする新しい定義に変わっています。
白金90 %とイリジウム10 %の合金で作成されたキログラム原器は外的要因により質量が変動する可能性があるため、人工物ではない普遍的な物理定数により質量が再定義されたというわけです。

キログラム原器についてやさしく説明しています
(国立研究開発法人産業技術総合研究所 質量標準研究グループのウェブサイト)
(別ウインドウで外部サイトが開きます。)

こちらは、当所で所有している日本国キログラム原器のレプリカ(複製)です。
普段は事務室で保管していますが、計量強調月間に合わせて久々に日の目を見ました。

釣鐘形のガラスドームがキログラム原器の本体だと思っている方もいるかも知れませんが(かつての計量女子がそうでした)、ガラスは外気から原器を守るための物で、本体はガラスドームの中にある円筒形の金属です。

キログラム原器は原器としての役割を令和元(2019)年5月20日に終えましたが、その役割は原器から「標準分銅群(プランク定数に基づき質量が測定された複数の分銅)」に変更され、現在でも我が国の産業や科学技術を支えています。

また、今年の3月には日本国キログラム原器及び関連原器類が、国の重要文化財「メートル条約並度量衡法関係原器」に追加指定され、引き続き国立研究開発法人産業技術総合研究所(茨城県つくば市)で管理されています。

キログラム原器が重要文化財に(国立研究開発法人産業技術総合研究所のウェブサイト)
(別ウインドウで外部サイトが開きます。)

ちなみに、当所で所有しているキログラム原器(レプリカ)は計量思想普及・啓発用品であり、大きさは原器と同じ直径及び高さが約39 mmの円柱形ですが、質量は1kgありません。当然ですが、原器どころか分銅として使用することはできません。

日本国キログラム原器(本物)は、内面が桐で覆われた鉄の金庫に入れられて、常に20℃に保たれなおかつ乾燥した空気が循環する産業技術総合研究所の地下金庫室で厳重に保管されていますが、当所のキログラム原器(レプリカ)は事務室の段ボール箱で今日も厳重?に保管され続けています。

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