農林水産省の「日本の棚田百選」に認定された長野県内16地区の棚田から、今回は、県の北部に位置する飯山市の「福島新田」をご紹介しましょう。

福島新田の棚田の石垣

約10haの田んぼが階段状に広がる「福島新田」は、全国各地で新田開発が行われた江戸時代の寛文年間（1660年代頃）に拓かれました。自然石を積み上げた石垣の美しさは、戦国時代に城の天守閣を支えるために発達した石垣技術が基になっているんだそうですよ。

平地に比べて耕作に不利な条件や農家の高齢化などにより、耕作放棄地が増えていきましたが、平成10年に地元有志による棚田保存会が結成され、荒廃した田んぼの草刈や表土の入れ替えを行い、翌年には15年ぶりに復活した棚田での田植えが行われました。

田植え

現在では、田おこし、代掻き、水の管理、畦草刈り等の作業は保存会の皆さんが行っていますが、田植えと稲刈りの際にはイベントが開催され、県内外から多くの人が参加して盛大に行われています。作業の後には、棚田で作られたお米で作ったおにぎりや山菜料理、けんちん汁など、地元の方の真心こもった料理に舌鼓♪

稲刈り

緩やかに流れる千曲川と「北信五岳」（※）が一望でき、昔ながらの棚田が残る福島地区は、まさに“ふるさとの原風景”そのもの。平成13年には、棚田の四季折々の風景を織り込んだ「阿弥陀堂だより」などの映画のロケが行われたんですよ。
※北信五岳…飯綱山・戸隠山・斑尾山・黒姫山・妙高山

福島新田からの眺め

映画で使用された「阿弥陀堂」

そこにいるだけで心がほっと休まるような、そんな福島新田を一度訪ねてみませんか。

「福島新田」についてはこちらもどうぞ。
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　信州いいやま観光局（パソコン用）

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