こんにちは。総務管理・環境課 環境係です。
国道19号の木曽川沿い(特に南木曽町から上松町あたり)を走っていると、水力発電所がたくさんあると思いませんか?これは福沢桃介(1868~1938)が、木曽川の豊富な水量と落差が水力発電に適していると「発見」し、大正時代に次々と発電所を建設したためです。木曽地域では現在も大小の水力発電所が稼働しており、長野県内でも有数の水力発電地帯になっています。
そんな木曽と水力発電に注目し、木曽地域の水力発電施設をめぐる「ゼロカーボンミーティング2026in木曽 水力発電バスツアー」を10月2日に開催しました。本ツアーでは、福沢桃介記念館および山の歴史館、関西電力株式会社読書発電所と南木曽町の細ノ洞小水力発電所を訪れました。平日の開催でしたが、30代から80代まで、計18名の方にご参加いただきました!
では、ここから各施設の見学内容を紹介いたします。
最初に訪れたのは福沢桃介記念館および山の歴史館です。福沢桃介記念館は、彼が発電所の建設に際して建てた別荘を記念館として公開しているものです。中には福沢桃介や彼のパートナーだった川上貞奴に関する写真や文書などが展示してありました。読書発電所の建設にまつわる話も多く聞けて、次の読書発電所の見学の予習にもなりました。


一方、山の歴史館は明治時代に建てられた御料局妻籠出張所の建物を活用しています。木曽の山の歴史に関する資料が展示されておりました。私はなかでも島崎広助(島崎藤村の兄)の話に心打たれました。
ちなみに山の歴史館と福沢桃介記念館は共通券でどちらも観覧できます。ぜひセットで、ガイドの方から説明を受けながら観覧されることをお勧めします!(12月~3月までは冬季閉鎖されるため、ご注意ください)


次に訪れたのは関西電力株式会社の読書発電所です。

1923(大正12)年に竣工しており、現在も稼働中です。なんと現役の発電所ながら、国の重要文化財にも指定されている全国的にも貴重な発電所です。
関西電力の方から発電所や水力発電の仕組みについての説明を受けた後、一行は発電所内の見学に進みました。
読書発電所はアーチ型の窓や飾り壁を持つ美しい建物です。国道19号からもその姿が望めるため、この発電所を見学したいから参加したという方もいらっしゃいました。
関西電力の方によると、発電所の建設にあたり地元からの反発もあったことから、周辺と調和する美しい建物にしたとのこと。現在の発電所では、ここまで多くの窓を設置しないそうです。

これは水圧鉄管です。大正時代に造られてから今でも発電機に水を送り続けています。現在も塗装などのメンテナンスを続けながら使っているとのことです。

水車の回転軸です。写真では分かりにくいですが、轟音を立てながら猛スピードで回っていました。こうした水車や発電設備は平成初期にリニューアルされています。
最後は発電機のある部屋へ。写真中央に写るのが、発電機です。ここは天井が高く、窓から光も降り注ぎ、まるで教会建築のような美しさでした。

昼食を取った後は、南木曽町役場の方から南木曽町のゼロカーボンの取り組みについて教えていただき、細ノ洞小水力発電所へ向かいました。


これが細ノ洞小水力発電所です。令和3年から稼働しており、農業用水を使って発電しています。一見すると倉庫のようですが、中には発電機(写真右)が稼働しています。ここで発電した電気は電力会社へ販売し、施設の電気料だけでなく農業用水路の修繕にも使用しているそうです。小水力発電の強みである、地域で作った電気が富を生み出し、それが地域で役立てられる点を実感しました。

また今回は急遽、上流にある沈砂槽を見学させていただきました。ここでは砂や落ち葉などを除去しています。南木曽町役場の方によると、台風や大雨が降った後は特にメンテナンスが大変とのことでした。
小水力発電はこうした維持管理の問題や建設コスト、水利権など様々な問題もありますが、木曽地域の再生可能エネルギーの選択肢に十分なりえると思います。
イベント終了後のアンケートでは、参加者から「大正時代の電源開発から現代の暮らしを支える発電所へとつながるストーリー性のあるツアーで楽しめた」「木曽郡内の中で、取り組んでいることがけっこう多いことを実感」「実業家としての桃介が木曽川に着目し、100年後の今につながる業績を残した事を知り良かった。大変有意義でした」といった声が聞かれました。
以上、ゼロカーボンミーティング2026 in木曽「水力発電バスツアー」の紹介でした。
木曽地域振興局では今後もゼロカーボンの実現に向け、ゼロカーボンを自分ごととして感じていただけるようなイベントを開催して参りたいと思います。
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