伊藤先生は、全国の地方新聞社と共同通信社が創設した「地域再生大賞」の選考委員も務めておられます。
本大賞の受賞団体等の取組を取材している中で、地域づくりには様々なアプローチがあるが、一方でこの取組をすれば全ての地域が元気になるというオールマイティな解決策はなく、その地域によって抱える問題や環境などによって取組も異なり正解は1つではなく、地域再生大賞の様々な取組の処方箋も1つのものにまとめられない。あえて共通点を探すと以下の「3つの手掛かり(鍵)」があるとのお話をいただき、第3回地域再生大賞受賞の沖縄県の「島の風」の事例など、全国各地で地域再生を行った様々な団体の事例を紹介していただきました。
「3つの手掛かり(鍵)」
・「身の丈にあった選択」
(大きな仕掛けではなく、地域の実情にあった選択が大事ではないか。)
(大手企業や国際競争とは違う土俵に立つことが必要ではないか。)
・「その地域ならではの物語」
(他にはない地域資源をいかすということ。)
(どこかで借りてきたものではない本物の味わいや体験ができれば強みになる。)
・「開かれた取り組み」
(内外の人が、その地域に気軽に入ってこられて力を貸すことができる。)
(そのような地域であれば発展の可能性が広がる。)
最後に、様々な事例の取組に共通して言えることは、その土地に住む「愛着」が全ての取組の「原動力」であり、そのためには以下の3つの点のようなことが大切であり、どこの地域もきっかけとタイミングさえあえば新しい地域に生まれ変わることができるのではないか、そのヒントは地元に眠っているのではないか、先程の「3つの手がかり(鍵)」の3つ目の「開かれた地域」になることによって目の前に出てくるのではないか、など貴重なお話をいただきました。
・「地元を知ろう」
(足元に何があるのか。どんな宝物があるのか。)
・「その魅力は何か」
(ほかとの違い、何が違うのか。歴史は、遡ってみたら新しいヒントはないか。)
・「磨き上げるてだては」
(効果的な見せ方。誰に見せるのか。地域に誇りをもつこと。)
基調講演の後、フリージャーナリストの内山二郎先生の進行で、ワールドカフェ方式による意見交換会を行いました。 (※当日の資料 ⇒ こちら)
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