農地整備課のワイです。
箕輪町にある「三日町頭首工」は、天竜川をせき止めて、農業用水を取るための施設です。
この「せき止め方」がちょっと変わっていて、ゴムでできた袋に空気を入れて膨らませて立ち上げることにより、天竜川をせき止めています。
正式名称は「ゴム引布製起伏堰」と言って、上伊那管内ではここの他にはもう1箇所だけ、長野県内でも数えるほどしかない先進的な取水方法を採用しています。
空気を抜くと完全に平らになるので、川が増水したときでも流れを妨げるものが無くなるので、災害防止にも役に立っているそうです。
今年も田んぼで水を使う時期が終わり、ゴムの袋から空気を抜く作業をする、と伺ったので、見学させていただきました。
空気を抜くと、下流に流れる水の量が多くなるため、その前に大勢の役員さんたちが手分けして川の中に人が入っていないか確認してから、作業開始です。
一度にたくさんの水が流れないよう、2つある袋を片側ずつ空気を抜いていきます。空気を抜く速度も遅く調節しているので、本当にゆっくりと袋が小さくなって行きます。
このとき、下流に流す水が増えていることを知らせるサイレンも鳴っているので、ちょっと緊張した雰囲気になります。
ゴムの袋は均等に小さくなるのではなく、1箇所がVの字型に凹んで、そこからだんだんに縮む部分が広がって行くイメージです。
・・・すみませんうまく文章にできないので動画も載せます。よかったらご覧ください。(音が出ます)
ゴムの袋から空気を抜く「だけ」の作業ですが、1時間以上かかりました。
準備(下流の安全確認とか)も含めると半日以上の仕事です。
管理をしている上伊那郡伊那土地改良区の皆様、お疲れ様でした。
次に空気を入れるのは田んぼで水を使うようになる来年の春です!
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