2015.01.21 [ 歴史・祭・暮らし ]
六道地蔵尊(伊那市)
昨年12月9日、上伊那歴史散策の一行に加わり伊那市六道原に出向きました。
赤松の茂った森があり、「六道の杜」の標がありました。
中に入ると吹きさらしの御堂があり、石のお地蔵様が一体置いてあります。
説明書きを見ると、毎年8月6日に地元の方々がお地蔵様を祀り、仏迎えの風習を守っており、古くは飯田や塩尻からも人々が訪れたようです。
お祭りでは、宝蔵から本尊であるお地蔵様を出して御堂に安置されるようですが、平安時代の小野篂(おののたかむら)が1本の木から六地蔵を刻み、全国6ヶ所に祀ったものの一つといわれる木像の地蔵菩薩立像とのことです。
御堂の南側の野天に賽の河原を見立て、人々がお参りをするようですが、賽の河原の先には三途の川に見立てたものがある筈です。ひょっとして三峰川かな?
長く続いた風習のようですので、段丘から三峰川方面を望むロケーションがこの世との境を演出し、新盆の際に迎えに行く特別の場所として多くの方に受け入れられてきたのではと想像しました。
また、先祖を乗せて家へ帰るために京都では高野槇の葉を使うようですが、伊那の六道地蔵尊では松の枝が使われているようです。 松の大木にも意味があったのですね。
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