い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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魅力満載のローカル線!!飯田線~南箕輪村編「北殿駅」

1989年(平成元年)4月13日午後4時58分頃、北殿駅構内で、停車中の長野行き下り3両編成の列車に、天竜峡行き上りの2両編成列車が衝突しました。

(時刻表では、上り列車が先に2番線に入線したのちに、下り列車が1番線に入線することになっていました。しかし、この日は、上り列車に遅れがあったために、下り列車が先に1番線に入線しており、遅れてきた上り列車が、1番線に進入したために発生した事故です。)

下校途中の高校生や高遠の花見帰りの乗客ら180人が伊那市内や箕輪町の5箇所の医療機関に運ばれたと当時の新聞は報道しています。

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飯田CTCセンターで、ARC(自動進路制御装置)で列車をコントロールしており、「衝突事故など起こりえない事故」とされていました。

このような重大事故は、国鉄分割民営化されたJR東海として初めての経験とされています。事故原因は、人為的なのか機械のエラーによるものなのか結論が分かれた事故でもありました。

(現在の写真で検証してみました。)

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(上の写真は、北殿駅の北側の様子で、上り列車が来る方向です。)

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(上り列車は、通常であれば直進して、2番線に進入する予定でした。)

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(上り列車が先に2番線に進入し、あとから下り列車が1番線に来ることとなっていました。)

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(下り列車は、北殿駅を出発すると本線に向かって進行することになります。)

今から10年ほど前、伊那中央病院の看護師さんから大規模災害時における医療体制について話を伺う機会がありました。災害時の混乱のなかでどのような対応が求められるのかとの問いに、「私たちの年代は、北殿駅の事故で、次から次と運び込まれてくる患者さんの対応を経験しているから、混乱する状況は想像できる。」という言葉を今でも鮮明に思い出します。

先ごろ昭和伊南病院において、阪神淡路大震災を経験した医師による講演会がありました。医療技術が進歩するなかで、電気や水道がストップしたために紙カルテを患者に貼って対応したとのことです。「ひとつの事故の経験を次に活かす」、そんなことを考えさせられる駅取材となりました。

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