い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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鬼灯熟すように【井月さんのこころ23】 

井月さんのこころ シリーズ その23    
 お隣の庭の鬼灯(ほおずき)の実が色づいてきました。
 盆提灯の代わりに盆花として飾る習慣もあるのだとか。
 東京では、浅草寺のほおずき市が有名ですね。
写真:ほおずきの実
 

 鬼灯(ほおずき)の語源には、諸説あり、「頬付き」とするのが一般的とのこと。
 目つき、頬つき、顔つき・・・と、「〇〇付き」という意味からなのでしょうか。

 はたまた、膨らめて頬を突く「ほおづき遊び」からなのでしょうか。
 子供の頃、苦味のある実の中身を取り出して、紙風船のように口の中で膨らまし、それを潰すように鳴らして遊んだ記憶があります。

 久しぶりに拵えてみることにしました。
  写真:ほおずき

 さて、井月さんも、そんな鬼灯づくりを目当てに、無邪気な子ども達に紛れ込んで、畑の鬼灯盗りをしていたのでしょうか。

 鬼灯や知らぬ子どもの連になる  井月

 色白や鬼灯はさむ耳のたぶ   井月

 鬼灯を上手にならす靨かな  井月

 以下、後者の句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、

 ほおずきは、夏 黄白色の花、やがて袋に包まれた球形の液果が赤く熟す。中の種子を、皮を破らないように取り出すと、ほおずきができる。
 口に入れて膨らませ、押して鳴らすのだが、こつが要る。上手に鳴らす少女たちが羨ましかったものだ。鳴らす時のえくぼが魅力の若い女性の美しさ可愛らしさ。この句の碑が、二〇〇七年伊那市下手良に建立された。
 (鬼灯・秋)

 前々回(その21)蝉の話題の続きです。
 日没が早まってきましたが、まだまだ酷暑が続く夏、あぶら蝉もみんみん蝉も子孫を残すべく、今を盛りと懸命に鳴き立てています。
 槐(えんじゅ)の幹にあぶら蝉、花桃の樹にみんみん蝉。そーっと近づいて撮りました。
 最近はクマゼミの声も聞くのだそうですが、証拠写真を撮るのは難しいそうです。

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