2016.05.12 [ 歴史・祭・暮らし ]
ブラボー! 中尾歌舞伎春季定期公演
地域魅力発掘探検隊OTです。
4月29日、伊那市長谷の中尾地区で、江戸時代から伝わる中尾歌舞伎の公演がありました。
今回の演目は、「人情噺 文七元結」でした。
全4幕 1時間30分程の公演に、大勢の観客からおひねりがドッと投げ込まれました。
(あらすじ)
年も暮れ、主人公の左官長兵衛は、博打好きで、負けて帰宅すると、娘のお久は、年越しのお金を得るために、自ら吉原の角海老に奉公したいと家出をしました。女主のお駒は、娘お久の心情に打たれ、50両を貸すから、来年の3月までに借金を返し娘を迎えにくるよう、長兵衛に諭しました。長兵衛は、帰宅途中、大川に身投げしようとする男を助け、借りた50両を渡してしまったのです。
長兵衛が帰宅し、娘が身を売った50両をまた博打につぎ込んだと夫婦喧嘩になっていたところ、命を助けられた男が、主人と一緒に来て、助けてもらったお礼と娘お久を嫁に迎えたいと申し込むといった、ハッピーエンドの話です。
(幕末から明治にかけて大活躍した名人噺家 三遊亭円朝が創作、口演したものを歌舞伎にしたものです。)
初めて歌舞伎を見ましたが、まさにブラボー!!です。
ここ旧長谷村中尾地区は、山間の集落で、平成8年に中尾座を完成させるとともに、太平洋戦争で消滅した歌舞伎文化を、昭和61年に地域の若者がお年寄りの指導を受けて復活したものです。年に春、秋の2回公演を行っています。
入場料無料ですが、おひねりを沢山お持ちいただくと喜ばれます。
実は、開演1時間前に開場されますが、その時間前に行くと、整理券が配られ、早い番号順に入場できるので、舞台前の場所をとることができます。
開場を待っている間、地元小学生などによる中尾太鼓の演奏でもてなしてくれました。こうして伝統を継承する地域の熱い思いを感じました。
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