2015.01.24 [ 歴史・祭・暮らし ]
大寒の頃 【井月さんのこころ98】
「県政を身近に感じた。」など各方面から評価する声も数多く寄せられ、普段、知事と直接話す機会がない現地機関勤務の職員と対話する時間もとっていただき、職員のモチベーションも高まったと感じられますし、充実した一週間でありました。
しあわせ信州移動知事室(上伊那地域)の実施状況については、こちらをご覧ください。
http://www.pref.nagano.lg.jp/kamichi/kamichi-seisaku/idouchijishitsu.html
太陽黄経300度になるこの季節は、一年中で寒さが最も厳しくなる頃です。小寒から立春までの30日間を寒の内といい、大寒はそのまん中に当たります。
剣道や柔道等の武道における寒稽古など、耐寒のためのいろいろな行事が行われ、寒気を利用した食べ物(凍り豆腐、寒天、酒、味噌、醤油など)を仕込む時期でもあります。
寒の水は、雑菌が少なく体にも良いとされ、長期保存に向いているため「寒の水」で作られた酒、味噌、醤油は腐らないといわれています。
また、大寒の日に生まれたニワトリの卵「寒の卵」を食べると「金運が上がる」とも言われ、その一年間はお金に困らなくなるのだそうです。寒い時期に産まれる卵は、十分な栄養が蓄えられており、健康にも良いということなのでしょう。一年間、お金に困らず、健康に過ごすため、是非お試しあれ。
この時期の、こんな寒稽古の様子を、井月さんが詠んでいます。
寒声や何に成児かしらねども 井月
(かんごえやなにになるこかしらねども)
この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
寒声は、発声練習の一つ。寒中の朝や夜の鍛錬が音声をよくし、芸を進めると信ぜられた。芸人でも僧侶でも声を発する人の寒中練習は、精いっぱい声を振り絞って気合いがこもり、あたりに厳粛な気が漂う。
将来何になる児か知らないが、幼いのに大したものだ。すぐれた資質の子を見ると、末を想像してみたくなる。「寒声や古うたうたふ誰が子ぞ 蕪村」
(寒声・冬)
このところの寒さで、親戚や近隣にご不幸が続きました……「合掌」…。
寒さの厳しい時期、お亡くなりになられた方に対する「ほかいびと」井月さんの追悼の句です。
何云はん言の葉もなき寒さかな 井月
西方をこころに雪の首途(かどで)かな 井月
とも。
ジェイン・ジェイコブズ(1916~2006年)は、米国ペンシルバニア州に生まれ、地元の高校卒業後すぐに就職し、大恐慌後のニューヨークに出て様々な職業に就き、都市における『多様な』仕事の仕組みを学んで、業界紙のジャーナリストに転じ、「The Economy of Cities」などの著作を残した女性経済学者です。
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