2013.11.25 [ 南信州の観光・自然・花 ]
飯田城下を往く ⑤霧の街
お寒くなりました。
飯田はロンドンではありませんが「霧の街」です(倫敦、行ったことないけど・・・)。
殊に10月後半から11月にかけて、朝方街は一面の霧に覆われます。つい100m先も見渡すことができません。五里霧中とは正にこのことでしょうか?
霧はほぼ毎日のように発生します。出現する時間は気象条件によって異なりますが、だいたい夜明け前から10時過ぎくらいまでです。
【飯田合庁を望む 霧に包まれた街と霧が晴れた後】
【合庁から風越山を望む】
飯田の街は東に天龍川が流れ、その支流の松川やそのまた支流の野底川などに囲まれています。川面から発生する川霧で一面が覆われます。
なぜこの時期に集中するのか、その発生のメカニズムについては、遠い記憶のなかから「飽和水蒸気量」という言葉が、それこそ濃霧のなかのようにうっすらと浮かんでくるだけの私には解説することはできませんが、街は幽玄な雰囲気に包みこまれます。
霧が深い朝は視界も悪く、走り去る車もヘッドライトを点灯しています。
【朝8時近くの風景】
もちろん、太陽も既に昇っているにも関わらず全く見ることができません。
霧が晴れてくる頃になると、ようやくその輪郭をぼんやりと現してきます。
うすぼんやりとした太陽 ⇒
霧が退いてくる頃や霧があまり深くない朝などには、ちょっと面白い現象を見ることができます。
天龍川の上空だけに霧が残ることがあります。
写真で白くなった帯の真下が天龍川ですが、私は勝手に「龍の背びれ」と呼んでいます。
その様はあたかも巨大な龍が地上に舞い降りて、体をくねらせているようです。
【龍の背びれ 旧山伏丸(三宜亭)より 】
【龍の背びれ 高森町松岡城址より】
そしてもう一つ、約束事、霧の日の決まりごとがあります。
それは霧の日には100%の確率で快晴になる、ということ。
霧が深ければ深いほど今日はいい天気になるぞ、と確信することができるのです。
逆に雨模様の日には、温度が高いせいでしょうか、決して霧が出ることはありません。
この時期、イベントを企画したり楽しみにしている人たちは、朝方深い霧が立ちこめるように心から祈ります。
【霧が晴れ快晴となった南アルプスを望む】
【下に見える白い帯が「龍の背びれ」あの下が天龍川】
<地域政策課>
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