2017.08.15 [ 南信州の食・味・お土産 ]
喬木村の伝統野菜「志げ子なす」の収穫が盛ん
こんにちは、南信州農業改良普及センターの「Ⅿ」です。
本年5月中旬に定植された「志げ子なす」は、7月下旬から収穫が始まり8月となり収穫が盛んになっています。
最初に「志げ子なす」の由来と特徴を説明します。
昭和30年頃、喬木村阿島在住の池田志げ子さんの父親が天龍村へ仕事に行った
時に食べたなすがあまりにも美味しく、種をもらい栽培したのが始まりです。
当時、天龍村からもらってきたなすなので「ていざなす」だと思われていました。
ところが、全く別の在来の貴重な長なすであることが判明し、長年池田志げ子さんが守り続けてきたことから、「志げ子なす」と名付けられました。
このなすは、果実の先端部がイルカの口のように尖っており、赤紫の果皮色でアクが
少なく、果皮・果肉が柔らかく、食べると口の中でとろけるような食感が特徴です。
「自分の食べる野菜は自分で種を取る」という祖父の教えに習い、毎年種取りを繰り返しては栽培していました。近所に配ると「とてもおいしい」と好評のなすでした。
平成27年に「志げ子なす」として信州の伝統野菜に選定されたことで、新たに注目されました。現在は生産者組織が結成され、村内全域で栽培されるようになりました。
普及センターでは7月に夏季栽培講習会を開催し、なすの整枝、摘葉、摘果作業、追肥、適期収穫について栽培指導しています。
アクが少なく、果皮が柔らかいことから、地元では昔から漬物として食べられています。
また、漬物の他にも、果肉が柔らかく熱が通りやすいので、丸ごと一本料理した「焼きなす」や「蒸しなす」にして食べられています。
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