2023.05.11 [ 南信州のイベント南信州の伝統・文化・史跡 ]
心温まる大鹿歌舞伎!
農地整備課です。
春のうららかな日和に恵まれた5月3日(水)、大鹿歌舞伎の春の公演を観覧してきました。
コロナの影響により観客を招いての公演は数年ぶりとのこと。
期待どおり多くのお客さまで賑わいを見せていました。
まずは、大鹿さくらの女王のお二人から、歓迎のごあいさつと本日の演目について説明をいただきます。(あらすじを頭に入れておくと、登場人物の気持ちがよくわかります。)
公演の前に、注文しておいたお弁当をいただきます。おいしかったです。
大鹿村には、「ろくべん」と呼ばれる携帯用のお弁当箱があって、歌舞伎見物などハレの日には持ち寄り、おかずを交換して親睦を深めたそうです。
大鹿村長の口上に続き、いよいよ幕が開きます。
今回は「奥州安達原袖萩祭文の段」※という演目で、数ある演目のなかでも長編物で、たいへん見ごたえのあるものでした。
幼い娘の「かかさま~、かかさま~」の声のなんと切ないこと!
会場からはおひねりが、劇中の季節設定さながら雪のように舞います。
そして、役者だけでなく、太夫(浄瑠璃弾き語り)、黒衣、化粧、着付などすべて、大鹿歌舞伎愛好会のメンバーによるとのこと、びっくりです。
また、南信州には大鹿歌舞伎に代表される様々な民族芸能が伝承されていて、地域住民はもとより様々な企業による支援も行われています。
春の公演は大鹿村大河原の大磧神社舞台で開催されましたが、秋の公演は鹿塩の市場神社で行われます。
必見です。
※平安時代末期、源義家らによって滅ぼされた奥州安倍一族の再興を志す貞任と宗任兄弟による復讐を軸に、それに関わる家族の悲劇が描かれた時代物。前半は袖萩が幼い娘を伴い三味線を弾きながら祭文に事寄せて心情を語る場面、後半は袖萩の夫で実は敵方だった安倍貞任が本性を現す場面が見どころ。
・大鹿歌舞伎(大鹿村HP):http://www.vill.ooshika.nagano.jp/2017/12/01/%e5%a4%a7%e9%b9%bf%e6%ad%8c%e8%88%9e%e4%bc%8e/
・ろくべん館(大鹿村中央構造線博物館に隣接):https://mtl-muse.com/exhibit/rokuben/rokuben/
・南信州民俗芸能パートナー企業制度:https://www.pref.nagano.lg.jp/minamichi/minamichi-kikaku/partnerkigyou/28gaiyou.html
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