こんにちは！リニア活用・企画振興課のほうじ茶です。
今回は、阿南町（あなんちょう）の山あいの集落、和合（わごう）で、地域の伝統文化に情熱を注ぐ菊島 延幸（きくしま のぶゆき）さんをご紹介します。
都会を離れ、伝統芸能に人生を懸けるその理由に迫ります。

🏡 南信州の奥座敷、阿南町和合へようこそ！
菊島さんが暮らす阿南町和合は、山々に囲まれた静かで美しい場所。都会育ちの菊島さんが、この地で暮らすようになったきっかけは何だったのでしょうか？

東京から「民俗芸能」に導かれて
菊島さんは東京都の出身。これまで農業法人や、青年海外協力隊として活動するなど、実に多彩な経歴をお持ちです。

その中で、菊島さんが強く惹かれたのが、地域の生活に根ざした民俗芸能でした。三遠南信地域（長野、愛知、静岡の県境周辺）の祭りに触れるうち、「お祭りが生活の一部になっている暮らし」への憧れが強くなったそうです。

特に、阿南町の「和合の念仏踊り」や「新野の盆踊り」といった、地元の人が代々大切にしてきた祭りに心を奪われ、この地域への移住を決意。地域おこし協力隊として阿南町に移り住み、協力隊時代には、和合に伝わる伝統野菜の普及に尽力されました。協力隊時代を含め阿南町に定住を続け、今ではすっかり地域に欠かせない存在です。

🌟 「和合の念仏踊り」ってどんなお祭り？
菊島さんが情熱を注ぐ「和合の念仏踊り」は、長野県阿南町和合地区で毎年８月13日から16日にかけて行われる、太鼓を中心とした伝統的な念仏踊りです。先祖供養や五穀豊穣、無病息災を願う「風流踊り」であり、2022年にはユネスコ無形文化遺産に登録されました。

現在は、菊島さんを含め子どもたちも一緒に35人ほどで、この踊りを守っています。

菊島さんの活動は、踊りの演者としてだけでなく、その魅力を伝える広報活動も行っています。

また、米作りや農業にも力を入れており、使われなくなった農地の対策にも一役買っています。

「祭りも農業も、この土地の生活そのものです」と菊島さん。地域の皆さんと一緒に汗を流す稲刈りや農作業を通じて、移住者と地元の方が深く繋がれる場所づくりを大切にされています。

✨ 活動15年目の感動と喜び
南信州での活動が15年目になる菊島さん。長く続ける中で、たくさんの喜びがあったそうです。

念仏踊りを見に来てくれる方や応援してくれる方が増え、活動の大きな励みになっています。