信州魅力発掘人 信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

信州魅力発掘人

信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

山岳総合センター×安全登山 vol.2

働きながら山登りを続けていた杉田さん。57歳でそれまで勤めていた会社を辞めて、山との関わり方を新たに模索し始めました。

多彩な楽しみ方に合わせた知識を

- 退職後に、登山学校を立ち上げていらっしゃいますが。

自分が始めたころは、山に登ろうと思ったら山岳会に入るのが当たり前でした。講習料なんて払わなくても、先輩に山のことを教えてもらえる。まあ、その代わり上下関係やきまりはあるんですが…。今は、山岳会に入る人はすっかり減りました。そんなこともあって教えるのもいいかな、と。

- 反応はどうでしたか?

ホームページを作って募集をしたら、思ったより人が来まして。2、3人くらいかなと思っていたら14、5人も来て、びっくりしました。

- ニーズがあったんですね。

2010年12月にホームページを公開して、翌年の6月から基礎講座を始めたんですが、1年間で23回の講習、延べ120人が参加してくれました。結局、センターの話が出て、1年でストップすることになってしまったんですけど…。でも、基礎講座でやろうと思っていたことは、センターでも引き続き取り組んでいます。

- センターではどのようなことを?

今は、講習も多彩になりました。40年前は若者しか山にいなかったのが今は20代から70代まで、年代も幅広いし、山に登る目的も変わってきましたからね。昔は頂上や、難しいところを制覇したいという目的で行っていたのが、今は、景色を楽しめればいいとか、あの山小屋に泊まってみたいとか、楽しみ方も人それぞれです。

- 楽しみ方が多彩になってきているんですね。

でも、山のリスクはそんなに変わらないんです。誰でも登れるわけではないのに、いろいろな人が来てしまう。難しいことに挑戦しようという人は、準備も心構えもしてきますが、小屋に泊まってみたいという人は…。

- 目的が違えば、意識も違う。

皆に、同じことを同じように教えるわけにはいかないから、それぞれカテゴリー別に分けて講習をしないと意味がありません。若い人と年配の人が一緒だと、講習がうまく進まないことも多いですし。お互いのペースで学べるようにしないと。

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