みなさん、スノーシューって、ご存じですか?
「洋風かんじき」とも呼ばれますが、雪に体が沈まないような、小さくて幅広なスキー板みたいなものを足に付けて、雪の上を歩き回るのもの。
(と言葉で説明するより、写真を見てもらった方が、早いですよね。)
スノースポーツ初心者や、「スキーは今更ちょっと・・・」と言う人にもピッタリのお手軽アウトドアスポーツ!
今回は、そんなスノーシューの体験レポートをどうぞ。
このレポートは、ホームページ「諏訪地域の観光情報」に掲載されていたものです(一部修正)。書いているのは、当時の諏訪地方事務所職員です。
ツアーは 2005年 に行われましたものなので、ちょっと古いんですけど、雰囲気は変わっていないと思います。
今日は、蓼科観光協会が主催する「たんねの森 空中散歩 スノーシューツア」に参加! スノーシューは初めてなので、ちょっとドキドキ。前日は、ちょっと早めに寝て、体調も万全!
9時半集合とのことなので、気持ち早めにピラタス蓼科スノーリゾートに到着。「集合場所はどこだろう?」と少し不安だったけれど、看板があったのですぐに安心。
既に何人か集まっている。そのうちバスで団体さん(といっても6人だが)も乗り付ける。
意外と皆さん本格的な格好をしている。
長靴に雪かき用ジャケットという自分とは気合いの入り方が全然違う?
ほとんどの人がスノーシューは初めてで、当然道具を持っていない。
まずはレンタルショップへ。
体型(体重)に合わせたスノーシューとストックを選んでくれる。当然自分は一番耐荷重の大きいモノがセレクトされる。
※ スノーシューは耐荷重によって大きさが2~3種類ある。体重だけではなく、荷物の重さも考えた耐荷重のものモノを選ぶといい。
みんな揃ったらゴンドラで一気に2200m超の世界へ。
あっという間に山頂駅に到着。ゴンドラ内は、ほとんどがスキーヤーかボーダーなので、駅を下りるとみんなゲレンデへ消えていく。
残ったのは我々スノーシュー部隊だけ。
最初はスノーシューの履き方講習から。
「どうやって履くのぉ~?」という声も上がるけど、バンドに靴を入れてきっちり締めるだけ。
今回のスノーシューは、靴も留めやすく軽量で歩きやすい。
スノーシューは左右の差はないように見えるけれど、留め具が外向きになるように履く。で、余ったバンドは中に折り込む。
準備運動をしたら、さぁ出発。まずはそろりそろりと歩き出す。
ガイドは2人。頭としっぽについて、パーティーを挟み込む。10人余りに2人というのはガイド・レシオ的にも安心。その上、しっぽのガイドさんは、ザックに予備のスノーシューも入れていた。
「滅多に壊れることはないけれど、念のため」と言う。なおさら安心である。
最初はおとなしく前の人の後を追っていたが、ここなら自由に歩いていいですよ、と言われて、新雪の上へ飛び出してみる。
ほんのちょっと沈み込みながらもふわっとした感覚はカイカン。ケーキというかカステラの上を歩いているみたい?
思わず駆け出したくなるが、油断するとズボッとはまることもある。
この辺りはクマザサが生えているのだ。でも、はまったからって慌てることはない。そのうち、はまってしまうこと自体、自然の落とし穴で遊んでいるようで、楽しくなってくる。
スノーシューの魅力は、特別な技術がいらないところ。
静岡からの参加者は「以前、山スキーのツアー参加したけど転んでばかりで大変だった」そうだ。
ガイドさんも「テレマークやクロカンなどは、技術に差が出るので、人によっては楽しむどころではないし、パーティーもばらけてしまう」とのこと。その点、スノーシューは歩くだけなので誰でも楽しめる。
なだらかな斜面を下り、白い帽子をかぶった「たんねの森」を抜けていく。
森を抜けると、壮大なパノラマビューが広がる。青い空と白い雪のコントラストが眩しい。
五辻は広い雪原と化していて、みんな自由に歩き回る。そして時々ズボっとはまって大騒ぎ。寝っ転がっている人もいて、みんな楽しそうだ。
遠く滋賀から来たという御夫婦は「2月末に上高地に入るから、その練習がてら来た」とのこと。蓼科は常宿があって、裏庭みたいなモノらしい?
「琵琶湖ではカヌーを楽しむけど山に行きたくなったら長野に来るの。4時間くらいだから近いわよ、でもゆっくり泊まりでね」と笑う。
「そんなに本格的にやっているのなら、わざわざツアーに入らなくてもいいのでは?」と聞くと「自分たちだけだと、地元の山や自然のことが判らないからね。ガイドの方に色々聞けるツアーの方が楽しい」そうだ。
確かに、この日も動物の足跡を見ては、みんなで「これはなんだ、どっちが前足だ」とか「あの山は?」と聞いていた。
本日は体験コースということで五辻でUターン。ザクッ、ザクッという足音が響く。
展望台でみんなの足が止まると、一瞬無音の世界が広がった。この静けさがバックカントリーのいいところ。全てが雪に吸い込まれる。
さて再出発、と思ったらハプニング発生。
Uターンした五辻に忘れ物をした人がいるらしい。しっぽのガイドさんが一緒に付いて探しに向かう。
帰りはゴンドラ脇の登山道を下りて山麓駅まで(忘れ物探し組はゴンドラで下山。無事見つかって一安心。)。
ちょっと急な坂道もあって、下り着く頃には膝が笑いかけていた。日頃の運動不足を痛感! (でも次の日は何とか仕事に行けました。)
スノーシューは雪原を自由に歩き回れるのが魅力。
だからといって、本当に自由に歩き回っていいというわけではない。
雪の下には貴重な高山植物が眠っている場所もあり、上からの圧力がその命に悪影響を及ぼすこともある。
ガイドの方の指示に従って、むやみには踏み出さないように。自然を守って、思いっきり楽しもう。
※ 寒いからといってあんまり厚着をしてくると暑くて困るかも。ちなみにスタッフは、Tシャツの上に15年モノのフリース+雪かき用ジャケットという組み合わせだったが、途中でフロントジッパー全開だった。体温調節できるレイヤードがお勧め。
※ 当日はピーカン。サングラスはあったけど、日焼け止めを忘れたのは失敗。おやつと水筒もあった方がいい。
■「たんねの森 空中さんぽ」(スノーシューツア)はこちらをどうぞ。
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